最近、主流になってる広告モデル「インフルエンサーマーケティング」ですが、一体何なのか、どういった広告モデルなのか知らない人が多いです。
- インフルエンサーマーケティングとは何なのか?
- インフルエンサーマーケティングのやり方が分からない
- 費用対効果は良いのか?
- どうやってインフルエンサーを選定すれば良いのか?
- インフルエンサーマーケティングのメリット・デメリット
など今さら聞けないインフルエンサーマーケティングの全てについて解説していきます。
目次
インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、SNSのフォロワーが多いインフルエンサーに商品やサービスを宣伝(PR)してもらうマーケティング手法のことです。
SNSでは、ユーザー毎にコミュニティが形成されています。
フォロワーが多く、発信力を持っているインフルエンサーのコミュニティは非常に強い影響力があります。
インフルエンサーに紹介してもらうことで、従来のマーケティングと違って共感性の高い広告訴求が可能となります。
SNSでは、フォロワーの属性がおおよそ決まっている傾向があるため、ターゲティングしやすいマーケティング方法です。
インフルエンサーマーケティングの例
例えば、人気YouTuberのヒカキンさんときまぐれクックさんのコラボ動画ですが、アサヒビール株式会社の新スーパードライのPR動画となります。
再生数は、約670万回を超えています。
かなりのインプレッション数で広告効果は非常に高いと言えます。
ヒカキンさんはチャンネル登録者数1,090万人で、きまぐれクックさんのチャンネル登録者数は487万人です。(2022年10月時点)
インフルエンサーを起用することで、膨大な数のYouTube視聴者に向けて商品の宣伝が出来ます。
インフルエンサーマーケティングの市場規模は年々増加している
インフルエンサーマーケティングの市場規模は年々増加しています。
2021年の市場規模は425億円というデータがあります。
市場規模の内訳は、YouTubeが170億円で40%、Instagramが115億円で27%、ブログやTwitterが90億円で21%、その他が50億円で12%と見込まれています。
今後のインフルエンサーマーケティングの市場規模の推移予測では、
- 2022年:519億円
- 2023年:605億円
- 2024年:670億円
- 2025年:723億円
の成長見込みとなっており、2020年度の約2.3倍の市場規模に成長する見通しとなっています。
市場規模の推移から分かる通り、今からでもインフルエンサーマーケティングを始めても全然遅くないです。
インフルエンサーマーケティングの市場規模については以下の記事でもっと詳しく解説しています。
インフルエンサーマーケティングの料金相場(費用相場)
費用(料金)はそこまで高くなく「1フォロワー=1円〜3円」が相場となります。
例えば、株式会社EMOLVAが提供する「INFLUENCER CLOUD(インフルエンサークラウド)」なら業界最安値級のフォロワー単価1.5円から依頼できます。
さらに、最低実施可能価格は2万円と安価です。
まずは予算を抑えてインフルエンサーマーケティングを初めたい企業にピッタリのキャスティングサービスです。
また、サブスクリプション型(月額制)のインフルエンサーマーケティングサービスもあります。
例えば、トリドリ株式会社が提供する「toridori marketing(トリドリマーケティング)」なら月額4万円で、インフルエンサーを起用し放題となります。
商品を無料で提供するギフティングをする必要があるため、別途費用は発生します。
インフルエンサーマーケティングの費用相場については以下の記事で詳しく解説しています。
インフルエンサーマーケティングのやり方(実施方法)
いざ、「インフルエンサーマーケティングをやろう!」と思ってもどうやってやればいいのか分かりません。
企業の広告運用担当者なら覚えておいて損はありません。
今後、インフルエンサーマーケティングが上手な会社がWEBマーケティングを制すると言っても過言ではありません。
市場規模は拡大する一方で実施していないのはもったいないです。
それでは、インフルエンサーマーケティングのやり方(実施方法)について解説していきます。
インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
最も手取り早く、確実に成果を出す方法は、インフルエンサーマーケティング会社に依頼することです。
自社でインフルエンサーを選定するノウハウが無いならプロに頼るべきです。
インフルエンサーマーケティング会社は数多くありますが、
- インフルエンサーの登録人数
- 強い領域(美容・食品・ガジェットなど)
- 費用(フォロワー単価・最低実施可能金額など)
- 対象地域・国(日本・アメリカ・韓国・タイなど)
- 対象SNS(Instagram・YouTube・Twitter・TikTok・Facebookなど)
などが各社で特徴が異なります。
自分の会社に見合ったインフルエンサーマーケティング会社とお付き合いするのが効果的です。
おすすめのインフルエンサーマーケティング会社については以下の記事でまとめて紹介しています。
自社でインフルエンサーを探してオファーする
企業を通してインフルエンサーを起用すると、当然ですが割高になってしまいます。
自社でインフルエンサーを探してオファーすれば、フォロワー単価0.5円〜2円で依頼することが出来ます。
「大して安くならないじゃないか」と思うかもしれませんが、起用人数が増えれば大きな金額差となります。
しかし、インフルエンサーはプロダクションと契約を結んでいたりするので直接依頼できない場合もあります。
自社でインフルエンサーを探してオファーするのは、あまり得策とは言えません。
会社を選定して依頼しちゃう方がスムーズにインフルエンサーマーケティングを実施できます。
アンバサダーを任命する
自社製品・サービスの純粋なファンをアンバサダーとして任命し、PRしてもらうことも効果的です。
商品やサービスを愛用してくれているので、心のこもったPRをしてくれます。
インフルエンサーを起用すると、どうしても広告感が強く出てしまったりします。
広告感(PR感)が強いと購買行動には繋がりにくいです。
アンバサダーは、商品提供だけして、広告費0円で実施してくれることもあります。
アンバサダーと共に新商品・新サービスの開発をすることで、より良い製品が生まれることもあります。
インフルエンサーマーケティングのメリット(利点)
インフルエンサーマーケティングのメリット(利点)について詳しく解説していきます。
ターゲティングしやすい
SNSアカウントのほとんどはコンセプトを持って運用しています。
例えば、プチプラファッション、コンビニスイーツ、焼肉、ガジェット、インテリアなどです。
投稿に専門性があるためターゲティングしやすく広告効果が高いです。
費用対効果が良い
インフルエンサーマーケティング広告は、他の広告と比較して広告費が安い特徴があります。
フォロワー単価1円〜3円が相場なので、10万人にリーチしても10万円〜30万円で済みます。
例えば、東京の山手線の電車広告(中づりポスター)などに出稿すると7日間で200万円以上の広告費用が発生します。
インフルエンサーマーケティング広告は、広告費用を抑えつつ、広告効果が高いので、費用対効果の高い広告と言えます。
広告感を払拭できる
- 看板広告(ビジョン広告)
- テレビCM
- 新聞広告
などの従来の広告はどうしても広告感が強くなってしまいます。
インフルエンサーは日々投稿をしており、数々の中の投稿の一つにPR投稿があります。
普段の投稿に紛れているので広告感を払拭できます。
消費者目線でレビューしてもらえる
インフルエンサーは案件でない商品やサービスを日々レビューしています。
そのため、消費者としての目線でレビューしてもらえます。
デメリットも合わせて紹介してもらえるので改良に繋がりますし、ユーザーの信頼を得ることにも繋がります。
拡散力がある
SNSには強い拡散力があります。
SNSで話題になったものは口コミですぐに広がります。
特にTwitterはリツイート機能があるため、拡散力が非常に強いです。
ネットでバズれば1日にして有名(人気)になることが出来ます。
知名度のない製品・サービスでも受け入れてもらえる
SNSを利用するユーザーは、
- 最新情報
- 流行(トレンド)
- 面白いもの
- 便利なもの
- 人が知らないもの
が大好きです。
知名度が無くともユーザーに受け入れてもらえる傾向があります。
中小企業の新商品や新サービスだとしてもインフルエンサーマーケティングならチャンスはあります。
データ分析がしやすい
SNSは、フォロワーの属性(年齢・性別・地域・興味関心のあるジャンルなど)がデータ化されています。
「どのインフルエンサーの投稿に効果があったのか」「効果のあったインフルエンサーのフォロワーはどんな属性の人たちなのか」など細かなデータ分析ができます。
SNSしか見ないユーザーを獲得できる
昔は、
- テレビ
- ラジオ
- 新聞
- 雑誌
- 映画
など限られたマスメディアしか媒体がありませんでした。
令和となった現代では、SNSを筆頭に様々なWEB媒体が増えました。
Z世代・α世代と呼ばれるような若者世代はテレビ離れしており、SNSしか見てないといったユーザーがいます。
SNSしか見てないユーザー層にリーチするには、
- インフルエンサーマーケティング
- SNS広告
のどちらかしか方法がありません。
SEO対策に繋がる
オウンドメディアなどサイト(ブログ)を運営している企業はたくさんあります。
サイトのSEO対策を行うなら、SNS流入は効果的です。
インフルエンサーに紹介してもらって、URLからサイトにユーザーが遷移するとサイトのSEO強化に繋がります。
サイトのSEOが強化されると売上に直結します。
インフルエンサーマーケティングを行うことで、会社にとって間接的な恩恵もあります。
インフルエンサーマーケティングのデメリット(欠点)
インフルエンサーマーケティングのデメリット(欠点)について詳しく解説していきます。
広告効果はインフルエンサーに依存する
インフルエンサーマーケティングの広告効果は、起用するインフルエンサーに依存してしまいます。
フォロワーと商品(サービス)が合わなければ、広告効果は低くなってしまいます。
インフルエンサーマーケティングを行うなら、インフルエンサーの選定はしっかりと行うべきです。
過去の投稿に目を通して判断すべきです。
- いいね数(高評価数)
- コメント数
などのエンゲージメント率も重要な指標になります。
ステマによる炎上のリスクがある
インフルエンサーマーケティングの最大のデメリットは、ステマによる炎上のリスクがあることです。
ステマとは、ステルスマーケティングの略で、宣伝であることを一般消費者(ユーザー)に悟られないよう宣伝を行うマーケティング手法のことです。
SNSでの投稿をきっかけに炎上することは多々あります。
炎上してしまうと「会社の信頼」「インフルエンサーの信頼」の両方が落ちてしまいます。
インフルエンサーマーケティングでの炎上を防ぐ方法は、PR案件であることを明確に表記することです。
PRで使うハッシュタグ一覧
- #プロモーション(#Promotion)
- #スポンサード(#Sponsored)
- #サポーテッド(#Supported)
- #アンバサダー(#Ambassador)
- #協賛
- #提供
- #タイアップ
- #PR
上記のハッシュタグは「WOMJガイドライン」が明示しています。
ステマの炎上に関して詳しく知りたい方は以下の記事で解説しています。
インフルエンサーのコントールが難しい
インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサー自身で投稿文章を考えることがほとんどです。
企業から注文しすぎるとインフルエンサーの言葉でなくなり広告感が強い投稿内容になってしまいます。
広告感が強くなると広告効果が落ちてしまいます。
インフルエンサーは人なので、コントロール(マネジメント)が難しいです。
SNS広告のように設定をいじるだけでコントロール出来ません。
フォロワーを買ってる人が紛れている
インフルエンサーの選定を行う時にどうしても「フォロワー数(チャンネル登録者数)」だけを見てしまいがちです。
フォロワー数の多いインフルエンサーの中には、フォロワーをお金で買っている人もいます。
フォロワー買いしているアカウントは費用対効果が悪くなります。
- アクティブフォロワー数
- 投稿の質(クオリティ)
- フォロワーからの反応(エンゲージメント)
- インフルエンサーとフォロワーとの関係性
- インフルエンサーのコミュニケーション力
などをしっかり確認してから起用を決定しましょう。
インフルエンサーマーケティングに適したSNS
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service))には種類があります。
また、各SNSで特徴があります。
インフルエンサーマーケティングに適したSNSプラットフォームをピックアップして紹介します。
Instagram(インスタグラム)
インフルエンサーマーケティングと言ったらInstagram(インスタグラム)。
というくらいインスタグラムは、インフルエンサーマーケティングと相性が抜群です。
Instagramは、写真・動画を必ず投稿しないといけないSNSです。
といった「写真映え(インスタ映え)」するジャンルと相性が良いです。
Google検索よりInstagramで検索するといった若者が増えています。
Instagramユーザーの男女比は、
- 女性:53%
- 男性:47%
で男女比に差はほとんどありません。
画像や動画を使って商品・サービスの魅力をしっかりと伝えることが出来ます。
インスタグラムの欠点は、通常のフィード投稿にURLリンクを貼れないことです。
ストーリーズには、リンクを貼れますので、組み合わせると良いです。
YouTube(ユーチューブ)
YouTube(ユーチューブ)は、動画のみ投稿できるSNSです。
2007年の6月に日本語に対応し、そこから急成長しているSNSです。
- 10代…男性48:女性52
- 20代…男性51:女性49
- 30代…男性52:女性48
- 40代…男性54:女性46
- 50代…男性54:女性46
- 60代…男性53:女性47
どの年代を見ても男女比に大きな差はありません。
YouTuber(ユーチューバー)という職業が生まれるほど大きなマーケットになっています。
など時代を担うインフルエンサーが多数います。
動画なので画像や文章よりも分かりやすく商品紹介などが出来ます。
また、企画とPRを組み合わせたりとエンターテイメントに富んだマーケティングが行えます。
など動画で見た方が分かりやすいジャンルと相性が良いです。
Twitter(ツイッター)
Twitter(ツイッター)は、140文字のテキストをメインとしてSNSです。
140文字という文字数制限があるため、サクッと読める手軽さが人気です。
ツイッターの最大の特徴は、リツイートによる拡散力の強さです。
リツイートするとフォロワーに投稿がシェアされます。
どんどんリツイートされることでインプレッションが爆発的に伸びます。
ツイッターの拡散力を活用して、他のSNSと組み合わせることが多いです。
例えば、YouTubeに投稿した動画の切り抜きをツイッターに投稿してリツイートしてもらう。といった感じです。
TikTok(ティックトック)
TikTok(ティックトック)は、15秒〜60秒のショートムービー専用のSNSです。
TikTokには、500万曲以上のBGMがあり、BGMに合わせてダンスしたり、短い動画を作って投稿します。
編集機能が充実しており、誰でも簡単にエフェクト付きのショートムービーが作れます。
主に10代〜20代のZ世代と呼ばれる若者世代に人気のアプリです。
今、最も勢いのあるSNSサービスと言っても過言ではありません。
TikTokの特徴は、おすすめユーザーで関連動画の再生数が伸びやすい点です。
新規参入しても他のSNSと比較して、フォロワーが増えやすい特徴があります。
Facebook(フェイスブック)
Facebook(フェイスブック)は、実名登録制のSNSです。
登録者数は、世界一位で約28.5億人もいます。
日本国内ユーザーは、2,600万人以上と言われています。
Facebookの特徴は、企業利用数が圧倒的に多いことです。
2021年時点で9,000万社以上の企業がFacebook広告などを利用しています。
Facebookを運営しているMeta社(旧Facebook社)は、人気SNSのInstagram(インスタグラム)を買収し、運営しています。
広告のセグメントなど共通してる点がいくつもあるので効率的です。