目次
α世代(ジェネレーションα)とは?
α世代(アルファ世代)とは、2010年代~2020年代終盤までに生まれる世代のことを指します。
α世代は、ジェネレーションαとも呼ばれています。
α世代は、Z世代の次の世代です。
したがって、アルファベットの「Z」の次の文字として、ギリシャ文字の「α(アルファ)」を採用しています。
主に、ミレニアル世代の子どもの世代になります。
2022年現在、α世代の最年長は、小学生の高学年になった頃です。
α世代の総人口は、2025年には25億人に達すると言われています。
したがって、今後の消費行動や企業のマーケティング戦略に、大きな影響を及ぼすと考えられています。
Z世代との違いとは?
α世代は、Z世代の次の世代となります。
Z世代からα世代に切り替わり、どのような違いが生まれたのかを説明します。
α世代とZ世代の主な違いは、以下のようになります。
- 年齢
- デジタル機器の普及
- 教育
- 自己主張スキル
上記の違いについて、それぞれ詳しく説明していきます。
年齢
Z世代は、1995年~2015年までに生まれた世代です。
α世代は、2010年代~2020年代に生まれた世代です。
したがって、年代的に最大で約30歳の差が開いています。
デジタル機器の普及
Z世代は、生まれた時からインターネットが普及していたことから、「デジタルネイティブ世代」と呼ばれています。
しかし、α世代になると、デジタルがさらに発展しています。
スマートフォンやタブレット端末などのデジタル機器がかなり普及しています。
また、α世代では、学校でのタブレット端末の導入など、デジタル機器に触れることが非常に多くなっています。
教育
α世代では、学校教育でプログラミング教育が導入されています。
Z世代までは、学校教育でプログラミングについて触れることは、ほとんどありませんでした。
また、2020年になると、小学校への英語教育の導入が始まりました。
社会で必要となるスキルが変化していることが、教育の変化によって分かります。
自己主張スキル
2010年にInstagram(インスタグラム)がサービスを開始しました。
そして、2017年にTikTokがiOSおよびAndroid向けにサービスの提供開始をしました。
さらに、YouTubeの人気向上や、TwitterなどのSNSが大きく普及しました。
SNSの普及に伴い、
- 自分の意見を述べる
- ハッシュタグを付けて拡散させる
など、自己主張への抵抗感が、Z世代に比べて低いと言われています。
したがって、自己主張スキルは、α世代とZ世代の大きな違いとなります。
α世代の特徴
2022年現在、α世代は小学生以下の子どもが対象になっています。
したがって、消費の中心になるような存在ではありません。
しかし、価値観や消費行動については、今までの世代と大きく異なると予想されています。
現時点で分かるα世代の特徴について、詳しく解説していきます。
- 親世代はミレニアル世代
- 小学校で英語・プログラミング教育がある
- コロナ環境になれている
- タイムパフォーマンスを重視する
- 自分らしさや多様性を重視する
親世代はミレニアル世代
ミレニアル世代は、自分が価値があると判断したものにお金を払う傾向があります。
したがって、商品やサービスの購入までのプロセスを重視します。
α世代は、ミレニアル世代の価値観を受け継ぐと考えられています。
SNSの普及により、様々な情報が飛び交うようになっています。
したがって、自分に対して価値のある情報をより多く手に入れやすくなっています。
そして、SNSを通じて同じ価値観の仲間と繋がり、自分に合った楽しみ方を見つけます。
自分が価値のあると判断したものに対してお金を払う行動は、親のミレニアル世代と共通すると考えられています。
小学校で英語・プログラミング教育がある
小学校にプログラミング教育が導入されたのは、2020年です。
プログラミング教育では、プログラミング言語について勉強するのではありません。
主な勉強内容は、プログラミングに対する根本的な考え方についてです。
2022年の全国学力テストの小学6年生の算数では、初めてプログラミングに関する問題が出題されたました。
幼少期から論理的思考を学習することで、AIやICTと共存を目指しています。
日本の科学の発展に伴って、小学生の学習内容が発展していることが分かります。
コロナ環境になれている
α世代のミレニアル世代やZ世代との大きな違いは、物心が付いた頃からマスク生活をしていることです。
WITHコロナとして、新たな生活様式が根付いています。
ミレニアル世代やZ世代では、WITHコロナの生活様式での歴は浅いです。
しかし、α世代としては、WITHコロナの生活様式が当たり前として育っています。
したがって、物事への価値観の違いが大きく表れると考えられています。
タイムパフォーマンスを重視する
タイムパフォーマンス(タイパ)とは、時間に対する成果や満足度を表す言葉です。
α世代は、「コスパよりもタイパ」と言われています。
タイパを重視している原因は、SNSの流行により、まとめられた情報を目にする機会が増えたことです。
例えば、YouTubeの動画を見る際には、必要な情報のみを見るために、「タイムスタンプ」機能を使用します。
タイムスタンプ機能は、目次のように、コメント欄に内容ごとの再生開始時間を示したものです。
必要な情報のみを集めるということが、α世代では主流になりつつあります。
また、多くの情報が飛び交う中、必要な情報のみを的確に集める力を持っています。
したがって、α世代は、効率よく情報を集めることが得意です。
自分らしさや多様性を重視する
α世代が育つ環境は、Z世代以前に比べると、多様性(ダイバーシティ)を重視しています。
例えば、
- 国籍
- 出身地
- 文化
- 恋愛観
- 結婚観
- LGBTQ
など、様々な多様性への理解が深いです。
他の人と同じが良いという感覚が薄く、それぞれの価値観を尊重する特徴があります。
α世代へのマーケティング施策のポイント
α世代へのマーケティング施策のポイントについて説明していきます。
日本では、少子化が進み、α世代の人口が少ない傾向にあります。
しかし、世界で見ると、ベビーブームを超える世代人口になると予測されています。
したがって、α世代は、史上最大の消費力を持つと言われています。
そんなα世代に対して、どのようなマーケティング施策を取ればいいのかを説明します。
- 親世代の子育て消費に注目する
- SNSの使い方に注目する
親世代の子育て消費に注目する
α世代の親世代であるミレニアル世代は、「コト消費」が中心と言われています。
コト消費とは、モノの所有よりも経験に価値を見出すことです。
モノの購入などには、節約するという傾向があります。
一方で、他者との交流など楽しい時間には積極的であるという傾向があります。
そんなミレニアル世代は、子どもに対して優れた体験をさせようとします。
また、教育などへの投資も積極的に行う傾向があります。
親の育て方によって、子どもの価値観は大きく左右されます。
したがって、ミレニアル世代と似たような価値観になると考えられます。
SNSの使い方に注目する
α世代は、小学生以下で構成されています。
したがって、自分のスマホを持っている場合が少ないです。
自分のスマホを持っていないことから、SNSを活用するにはまだ早いと言えます。
したがって、年代別のSNSの利用傾向から、α世代の動向を考察します。
総務省情報通信政策研究所が行った調査を参考に、SNSの利用傾向を見ていきます。
LINEを除くと、10代で最も使用されているSNSは、Instagramの69.0%です。
また、20代においても68.1%と、非常に高い数字になります。
インスタグラムの利用率は、全年代で増加傾向にあります。
したがって、α世代が自分のスマホを持ち始めるころには、さらに利用率は増加すると考えられます。
また、Instagram以外にも、YouTubeについて利用率を見ます。
YouTubeは、10代では96.5%の使用率を誇ります。
YouTubeに関しては、自宅のタブレットなどで視聴する小学生は多いです。
したがって、Instagramよりも高い数値になっています。
また、TikTokに関しては、10代が57.5%の利用率になっています。
TikTokは、10代を中心に、年代が上がるごとに使用率は減少しています。
しかし、α世代が10代になることで、現段階の10代の利用率を大きく上回ると考えられています。
また、10代が20代になることで、20代の利用率も大幅に上昇させることになります。
TikTokに限らず、様々なSNSでは、α世代がSNSの利用を始めることで、利用率が大きく向上すると考えられています。
まとめ
α世代とは、2010年代~2020年代終盤までに生まれる世代のことを指します。
α世代は、ジェネレーションαとも呼ばれています。
Z世代の次の世代として、最も規模の大きい世代とされています。
2022年現在では、α世代の最年長で小学6年生になります。
したがって、α世代が社会に出るまでは、まだ時間がかかります。
しかし、事前にしっかりとα世代の特徴を理解することは大切です。
今後のマーケティング戦略に必要なことが、たくさん見えて来ます。
世界中で大きな影響を与えるα世代の今後の動向に注目です。