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TikTokとは?
TikTok(ティックトック)とは、ダンスやコミカルなパフォーマンスなど、15秒から1分ほどの短い動画を撮影して、個性的な編集を加えて、投稿ができるショートムービー投稿専用のSNSです。
中国のByteDance社が始めたサービスで、日本では10代から20代前半の若い世代を中心に、人気上昇中です。
動画投稿は、YouTubeをはじめ、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSでもできますが、TikTokはショートムービーに特化したSNSです。
「文章だけの投稿」や「画像の投稿」は出来ません。
ビジュアルが重視される点では、画像をメインとするInstagramに共通点があるものの、Instagramがお洒落でスタイリッシュなイメージで、20代から40代の大人な女性を中心に人気があるのに対し、TikTokは「スピード感」「パワフル感」「面白さ(ユーモア)」があります。
5大SNSの特徴
- TikTok
15秒〜1分の短い動画に強い
10代〜20代に人気 - YouTube
長時間の動画に強い
幅広い年齢層に人気 - Instagram
画像の投稿に強い
幅広い年齢層から人気
PR力が強い - Twitter
文章だけの投稿が出来る
拡散力が強い
複数アカウント作れる - Facebook
実名登録なので信頼性が高い
文章・画像・動画の全てに対応
TikTokが若い世代に人気の理由
TikTokは10代の学生など、若い世代から絶大な人気を集めています。
これに対して、InstagramなどのSNSは、使いこなしている30代にもなると、TikTokの利用の仕方が分からない、動画を作るのが難しそうと敬遠しがちです。
そこで、TikTokが若い世代に人気な理由を紐解いていきましょう。
気軽に楽しめる
TikTokはショートムービー専用で、他のSNSのように文字を読む必要がありません。
しかも、YouTubeのように動画を検索して構えて見るというよりは、短時間なので次々に気軽に見ることができます。
一般個人やグループが作った短時間の動画をどんどん見て楽しめるのが、人気の理由です。
とくに若い世代は文字離れが進んでいることや、じっくり何かを楽しむより、スピード重視なため、ちょっとした時間でも没入できる便利なアプリが人気です。
参加型で楽しめる
TikTokは見るのはもちろん、ショートムービーにチャレンジして、参加する楽しみもあります。
他のSNSもアカウントを無料で取得して、自由に投稿ができます。
ただしも、InstagramやTwitter、Facebookは基本的に個人ごとの投稿となり、各自が自己表現や自己主張をする場という傾向が強いです。
YouTubeは動画がメインですが、著作権の問題やチャンネル登録してもらってフォロワーを増やすなど、ややハードルが高いイメージになっています。
また、動画編集の技術も必要となり、なかなか長時間の動画を撮影して編集するのには一苦労です。
YouTubeの難しさに対して、TikTokは、アプリに用意されているBGMを選んで、撮影するだけの簡単作業で投稿できます。
編集機能も標準搭載されているので、簡単な編集もサクッと出来てしまいます。
友達と一緒に動画撮影を楽しみ、編集ツールを使って面白く演出できる楽しみもあり、仲間とわいわい気軽に参加しやすい動画投稿アプリになっています。
内容も短時間なので、時間をかけて企画する必要もなく、気軽に参加が可能です。
人気になっているTikTokerのパフォーマンスを真似するなど、自分たちでイチから企画して制作しなくても、気軽に参加できるのが魅力になっています。
個性的な演出が可能
TikTokはアプリのカメラにも特徴があり、動画撮影時に顔の輪郭を調整したり、美肌効果を入れたり、豊富なフィルター機能で個性的な演出が可能です。
プリクラのデコレーションなど、イラストを入れたり、画像に編集を加えたりすることに慣れている若い世代にとっては、面白くて仕方ないアプリなのです。
0.5倍速や2倍速など動画再生の速さも変えることができ、面白おかしくできるのも、スピードやユニークさを好む若者にウケています。
500万曲以上の楽曲をBGMにできる
TikTokでは、自分たちで音楽を用意しなくても、アプリ内で音楽を入れることができます。
TikTokでは音楽の聞き放題サービスAWAと業務提携しており、AWAが提供する500万曲以上の楽曲を著作権など気にせず、BGMに活用できます。
TikTokのオリジナル楽曲もあるので、楽曲の幅はすさまじいです。
バズる音楽に乗ってのダンスパフォーマンスや、同じ音楽を使うものや、真似した動画などの投稿も人気を集めています。
瑛人の香水のようにTikTokがきっかけでバズる音楽もあるくらいTikTokで使われるBGMには影響力があります。
見るだけでも楽しい
参加して楽しむのはもちろん、暇つぶしや楽しいことを見つけたい時にも、TikTokは最適です。
アプリを開けば、タイムラインにオススメの動画が次々に表示されて、色々なジャンルのショートムービーをチェックできます。
気に入った動画を投稿するユーザーをフォローしていくことで、自分の趣味や興味に応じた、自分好みのタイムラインが次第に構築されていきます。
隙間時間やステイホームの楽しみとしても最適です。
他のSNSとの関係性
YouTubeの動画などは、Facebookなどに埋め込むこともできますが、TikTokはどうなのでしょうか。
他のSNSとの関係性を見ていきましょう。
他のSNSとの連携
TikTokはTwitterなど、他のSNSアカウントと連携することが可能です。
TikTokで動画を投稿し、他のSNSで告知を行うといった使い方もできます。
Instagramでは非推奨
Instagramでは2021年2月10日に、Instagram上の機能である15秒の短い動画を投稿できるリール機能において、TikTokなど他のプラットフォームの動画を投稿しないようアナウンスを行いました。
TikTokにアップした動画など他のアプリの透かしやロゴが入っていたり、画質が悪い動画を投稿したりすると、Instagramのリールタブには表示されません。
理由としては、ユーザーの満足度が下がることを挙げています。
類似機能との競争を懸念
Instagram(インスタグラム)は、画像の美しさで人気があるSNSなので、低画質の動画を排除するという意図はわからなくもありませんが、一般ユーザーに画質のレベルを求めるのは無理がある気もします。
Instagramでは、2020年8月に新機能として、リール(Reels)をリリースしましたが、リールは明らかにTikTokを意識しています。
短い動画を投稿できる機能で、巷でもTikTokのクローンなどと揶揄されました。
Instagramとしては、そのリールにライバルとして意識しているTikTokのロゴが入った動画を投稿されて、TikTokの魅力を宣伝されるのは避けたいというのが本音でしょう。
活用の仕方
Instagram側では、リールには見る人を楽しませたり、他の人が簡単に参加できるトレンドになりそうなもののショートムービーを投稿したりするよう求めています。
TikTokで流行っているような動画を求めつつ、TikTokとクロス投稿せず、リールをメインに投稿するよう推奨しているのです。
InstagramもTikTokも使っているユーザーなら、TikTokに投稿した動画をInstagramのリールには投稿しにくいため、Instagramのリールに先に投稿してからTikTokに投稿するようにすれば、いずれのユーザーやフォロワーにも見てもらうことができます。
大手企業や有名ブランドはInstagramのリール推し
SNSマーケティングで有名なマーカリーの調査によれば、大手企業や有名ブランドはInstagramのリールを好むのに対し、大手ブランドに挑む中小のブランドやインフルエンサーたちが魅力を感じているのは「TikTok」という結果が出ました。
大手企業や有名ブランドにとって、Instagramが既にマーケティングへの有用性が実証されている経験則の高いSNSとして評価されている点が挙げられます。
大手の場合、広告宣伝をするにも、自社の法務チームの承認を得る必要があり、気軽にTikTokのような新たに登場したSNSを導入することや、一般個人であるインフルエンサーを使ったキャンペーンを簡単に展開できないという事情もあります。
マーカリーの調査によれば、ブランドの1件の投稿がフィードに表示される頻度である平均インプレッション率はリールが12.08%であったのに対し、TikTokは5.22%にとどまります。
一方、個々のアカウントごとに調査すると、TikTokにおけるインプレッション率は108.82%であるのに対し、リールは21.45%しかありません。
数値の違いは、リールがフォロワー数を重視しているという違いがあり、メジャーブランドには適した場所であることを意味します。
Instagramがフォロワー数依存に対して、TikTokは個人事業主や中小ブランド向きで、フォロワー以外にも、コンテンツを届けることができるメリットがあります。