目次
インフルエンサーとは?
Instagram(インスタグラム)は、巨大なSNSツールに成長しました。
Instagramの利用者数(ユーザー数)は急増し、昨年日本でのInstagramユーザー数は3,300万人を突破しました。
日本の総人口は1.2億人ですから、日本人の4人に1人がインスタグラムのユーザーということになりますね。
Instagramの勢いは若年層だけにとどまらず、ミドルエイジにも浸透しています。
インスタグラムを牽引する存在が『インフルエンサー』と呼ばれる人たちです。
インフルエンサーとは、インターネット上(SNS上)で多大な影響力を持つ人の総称です。
特にインスタグラムにおいては、フォロワー数が多く、購買意欲や消費行動に働きかける人物を指します。
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インスタグラマーの活躍
以前は、芸能人や職人や専門家など、いわゆるプロと呼ばれる人がインフルエンサーでした。
しかし、最近では一般の人もインフルエンサーとして企業とタイアップをしたり、時にはアンバサダーの役割を担うまでになることが増えました。
例えば、グルメの分野ではシェフや料理家だけでなく、食べ歩きが趣味のサラリーマン、お弁当作りが得意な主婦などが、多くのフォロワーを獲得しインフルエンサーとして認知されています。
このような人たちはインスタグラマーと呼称されるインフルエンサーになり、ライフスタイルに影響力を持つだけでなく、マーケティングにおいて重要な役割を担うようになりました。
インフルエンサーの種類
今では数百万人のインフルエンサーがインスタグラムに存在すると言われています。
主にマーケティングする上で、インスタグラムにおけるインフルエンサーを、フォロワー数によって4つのランクに分類する呼称を紹介します。
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トップ/メガインフルエンサー
100万人以上のフォロワーがいるインフルエンサーを指します。
若者なら誰もが知っている芸能人やアーティストがほとんどです。
渡辺直美さん、ローラさん、水原希子さん、山下智久さんなど、国内だけでなく海外で活躍している人も多いですね。
片づけコンサルタントとして海外でも影響力を持つ近藤麻理恵さんも、そのうちの一人です。
メガインフルエンサーの企業とのタイアップは、一つのポストで数百万円の収入が得られるともいいます。
TVや雑誌の露出も多いため、インスタグラム上での出演番組告知や、自社ブランドの宣伝など相乗効果を図るさまざまな活動が見られます。
マクロ/パワー/ミドルインフルエンサー
10万人~100万人のフォロワーがいるインフルエンサーです。
もっとも多いインフルエンサーの層と言われています。
美容関係、モデル、YouTuber、お笑い芸人などが目立ちます。
TV、雑誌の露出は少なくても、インスタグラムでは多くの影響力を持っています。
企業との、タイアップマーケティングにおいてもっとも大きな費用対効果を生むのは、この層と言われているのです。
マイクロインフルエンサー
フォロワー数が1万~10万人のインフルエンサーです。
趣味や仕事など、専門席の高い特定ジャンルにおいて強い影響力を持つ、比較的フォロワー数が少ないインフルエンサーの総称です。
その分野のプロフェッショナルだけでなく、趣味のアカウントとして活用している一般の人も多く見られます。
フォロワー数が少ないことから、ユーザーとの距離が近いためエンゲージメント率(フォロワーに対するいいねの数)が高くなり、購買意欲に直結するケースが多いのも特徴です。
そのため、企業のPRを担うケースも増えてきました。
ナノインフルエンサー
フォロワー数が1万人以下のインフルエンサーになります。
一般の人が趣味に特化しているケースがほとんどです。
他のインフルエンサーに対してフォロワー数が少ないため、影響力が少ないと思われがちですが、現在インフルエンサーマーケティングでとても注目されている層なのです。
なぜなら、ニッチな需要に応えていて、大規模なPR活動もしていないためユーザーからの信頼が極めて高いのです。
インスタグラム上でのPR広告が普及するあまり、多くの企業から依頼を受けPR投稿をするフォロワー数の多いインフルエンサーが信頼を損なうケースも見られだしました。
また少ないフォロワーとの交流がコメント欄で行われているケースも多いため、ユーザーが身近に感じられることも大きな要因の一つです。
そして、企業からのPRはフォロワー数に対して◯円/人単位で依頼されることが多いので、低コストで起用できることも、企業にとって大きなメリットと言えます。
インフルエンサーの活動
インスタグラムのインフルエンサーの活動は、お洒落な写真をポストするだけではありません。
近年ではインスタグラムの様々な機能を用いた広範囲での活動が見られ、その報酬だけで生活が可能なインフルエンサーもいるほどになりました。
それでは、主な活動内容を見ていきましょう。
企業から依頼を受け、PR活動をする
「#PR」という文面をインフルエンサーの文章で見ることはありませんか?
このハッシュタグは企業から依頼を受けて行っている商品の広告活動であることを指しています。
専門性の高いインフルエンサーの行うPR活動は、ターゲティングもしやすく、ユーザーに強く訴求できます。
フォロワー数に応じて報酬が決まることがほとんどのため、フォロワーが多いインフルエンサーはポストすることで多額の報酬を得られます。
ネットショップを展開
インスタグラムは2018年度からショッピング機能(ショップナウ)というサービスを開始しました。
ショッピング可能な投稿をすると、フィードやビジネスプロフィール上の写真の左下に、ショッピングバッグのアイコンが表示されます。
商品をタップすると、ネットショップにアクセスし購入が可能になるのです。
アパレルブランドでよく使われる機能ですが、クリエイティブな活動をするインフルエンサーが自身のブランドをファンにアピールするためにも最適な場所となっています。
店舗の家賃なども掛からずに自宅にいながら広範囲のユーザーに事業展開できるのは、インスタグラムの大きな強みとなっています。
社会的な発言で自身の立ち位置を明確にする
大きな影響力を持つインフルエンサーは自身の政治的見解、社会的な発言をインスタグラム上ですることが非常に多いです。
近年では、2020年のブラックライブズマター運動が話題になりました。
アメリカで黒人男性が白人警官に殺害された事をきっかけに、人種差別に対する抗議運動が盛んになりました。
アメリカだけでなく日本でもインフルエンサーが、インスタグラムで真っ黒な画面と共に「#BlackLivesMatter」を投稿する事で、運動への支持の意思表示をしたのです。
このインスタグラムでの動きは社会に多大な影響を及ぼすに至ります。
BLM財団が生まれ、Appleなどの大企業も寄付をし集まった金額は400万ドルにも及びました。
また、ハリウッドで黒人俳優の主演作品が多く公開、評価される機会が格段に増え、エンターテイメント界にも大きな変化をもたらしました。
このように、インフルエンサーの社会的な発言で、長く根付いた社会問題を根本的に揺るがすケースもあるのです。
インフルエンサーマーケティングの流れ
現在では数万の企業がインスタグラムのアカウントを取得しています。
3,300万人のユーザーと直接つながれるインスタグラムは、企業のマーケティングにおいて欠かせないフィールドに成長しました。
そして、インスタグラムにおけるインフルエンサーとのタイアップマーケティングは、影響力の大きい手法として認知されています。
では、一体どのような流れでインフルエンサーマーケティングは行われるのでしょうか?
1企業からDMで商品の宣伝依頼を受ける
ある程度のフォロワーを抱えるインフルエンサーには、企業がPRの依頼をダイレクトメール機能を使用し直接依頼するケースがほとんどです。
一定数のフォロワーを抱えるだけでなく、投稿内容に問題がなく、フォロワーとも友好的な関係を築けているなどの条件を満たしていることも、人選のための大切な要素です。
2企業の指示を受けPRポストをする
ただ商品をポストするだけが、インフルエンサーの仕事ではありません。
企業がインフルエンサーに依頼する施策内容は、大きく5つに分かれます。
商品ギフティング型
インフルエンサーの自宅に製品を送り、体験した感想を写真共に投稿してもらう方法です。
企業が商品を送るだけで完結するので、気楽に実施できることもありもっとも一般的なマーケティング手法です。
現地訪問型
インフルエンサーを店舗やイベント、観光地などへ招き、現場をレポートしてもらう方法です。
製品の開発イベントやホテル、レストランだけでなく、最近では美容皮膚科や脱毛サロンでもその方法は広く用いられています。
インフルエンサー招待して施術を行い、体験レポートをポストしてもらうことで、集客のアップを図るものです。
インフルエンサーは高額な施術を無料で受けられます。
また、サロンは広告費をかけず何万人にも施術内容、効果をアピールできるので、winwinの関係が成り立っています。
企画・コンサルティング型
企業がインフルエンサーに、製品・企画の監修を依頼します。
いわゆる「コラボ商品」を作成するマーケティングです。
以前は芸能人やアーティストとのコラボレーションがほとんどでしたが、現在はミドル~マイクロインフルエンサーである一般の人に依頼することも増えています。
消費者の視点を持っていること、流行に敏感であることが、ターゲットの購買意欲を刺激するアイテムを作ることに適しているからです。
そのジャンルはファッションからアウトドア製品や家具、飲食店のメニューまで年々幅が広がっています。
また、密に交流を保てるフォロワーを通して自社製品へのフィードバックが得ることが容易なことも企業にとって大きなメリットと言えます。
ライブコマース型
インスタライブの機能を使い、インフルエンサーに商品の紹介をしてもらいます。
ライブコマース型の一番のメリットは、ライブ配信なのでリアルタイムでユーザーの質問に答えられることです。
商品に対する疑問、例えばアパレル商品であればサイズ感や着用感など、インターネット販売では確認が難しいことも、その場で質疑応答がなされることで不安が解消され、購買意欲に直結しやすくなります。
企業もユーザーのリアルな意見を取り入れ自社商品へのフィードバックも可能となるため、近年積極的に取り入れられています。
アンバサダーキャンペーン型
単発のPRのマーケティングではなく、企業の「広報大使」として、長期的に商品やサービスを提案する契約をするマーケティング法です。
従来、大々的に著名人が起用されることが目立ちましたが、近年インフルエンサーの起用も目立っています。
アンバサダーキャンペーンの特徴は、そのブランドの顧客やファンから厳選して人選を行うことです。
そうすることで商品とインフルエンサーのミスマッチもなく、コアな視点からの情報発信ができ、ユーザーの信頼を高く得ることが可能になります。
また、アンバサダーになるとPR投稿だけでなく、イベントの登壇や商品の企画や開発に携わるなど、多方面からブランドに携わることが求められます。
3企業から謝礼を受け取る
企業からの宣伝依頼の報酬は、大きく2つに分類されます。
商品を無償提供することが報酬となる場合
金銭の謝礼は発生しませんが、サービスや商品を無償で利用できることが報酬となります。
例えば、メガインフルエンサーがメゾンブランドからのプレゼントを紹介している投稿もよく見られますね。
数十万円のバッグは高額な報酬と言えますが、数百万人のファッションに高感度なフォロワーにブランドイメージをアピール可能となれば、企業にとってはとても効果的なマーケティングと言えます。
謝礼が発生する場合
PR活動に対して、金銭で謝礼を受け取ることが可能です。
金額の相場は、フォロワー数に応じて変化します。
1フォロワーにつき2~4円が相場と言われています。
フォロワー数が5万人のマイクロインフルエンサーは、1投稿で10~20万円の報酬を得られるようになるでしょう。
インフルエンサーの費用相場については以下の記事で詳しく解説しています。
人気インフルエンサーの特徴
インフルエンサーになると、社会に大きな影響力を持ち、企業とのタイアップなどで報酬を得られます。
スマートフォンがあれば、情報をどこでも発信できるため副業として注目する人も増えました。
しかし、ただ投稿を続ければ、インフルエンサーに簡単になれるわけではありません。
人気のインフルエンサーには、次に述べるような共通項があるのです。
専門性が高い
インフルエンサーの多くは、特定の分野に特化して投稿をしています。
例えば、コスメアカウント、グルメアカウント、旅アカウント、子育てアカウントなど、分野は多岐に渡るでしょう。
投稿の分野を絞ることで、目的意識を持った熱量の高いユーザーが集まりやすくなります。
成功例だけでなく失敗例も記載する
投稿のすべてが商品の宣伝と「おすすめ!」などのポジティブな情報ばかりのインフルエンサーをどう思いますか?
あらゆる商品に対して肯定的な意見ばかりポストしていると、「企業からお金をもらえば何だって褒めるのではないか」と、ユーザーの信頼を損なう可能性があります。
人気のインフルエンサーは、良くなかったものに対しては正直にネガティブな意見も投稿しています。
無印良品の製品のレビューのみを行いフォロワーが20万人いるミジさん(@miji_muji)を例にあげましょう。
ミジさんは無印良品のファンでありながらも「もう買わない商品」として、良くないものにはしっかりと消費者目線でレビューを残しています。
その正直な姿勢がユーザーから絶大な信頼を得て、フォロワー数の増加に繋がっています。
フォロワー数だけでなくエンゲージメント率が高い
エンゲージメント率とは、フォロワー数に対するいいねの比率です。
フォロワー数が多いことはインフルエンサーにとって大きな強みですが、それはユーザーとのコミュニケーションが取りづらく、距離が離れているとも捉えられます。
なので、消費への直結を促すPR活動においては、フォロワー数が多いことはデメリットに作用することもあります。
比較的フォロワー数の少ないマイクロ~ナノインフルエンサーでも、ユーザーからの共感意識や信頼度が高ければ、数千、数万人のユーザーからのフィードバックが得られるため、企業のPRの人選のポイントとしても近年重要視されています。
インフルエンサーになるために
では、インフルエンサーになるためにはどのようなことをしたらいいのでしょうか。
密度の高い情報を発信する
一番重要なのは「情報の精度」と「専門性の高さ」です。
ユーザーは有益な情報を求めてハッシュタグを用いて、インスタグラム内を検索します。
何千、何万とヒットするアカウントの中でフォロワーの獲得に至るためには、有益な情報が投稿の中に分かりやすく、かつ見やすく入っていることが大切です。
例えば、コスメアカウントであれば、商品の画像と使用感をあげるだけのアカウントはすでにたくさん存在します。
しかしその商品にあった他アイテムに合わせてフルメイクを提案する、似たような色の同ブランドのアイテムと塗り比べ違いを説明する、などの工夫があれば他のアカウントとの差別化ができますね。
また、ただ情報を盛り込むだけではなく、明るく見やすい画面で、他のポストと統一性があることも重要です。
継続的に投稿をする
人気アカウントは、定期的に更新されていることがほとんどです。
あまり頻度が高いのもうざったく感じられてしまいますが、動きのないアカウントは忘れられてしまいます。
しかし、更新することが日常の負担になってしまうと、質の高い投稿も難しくなってしまいます。
そこで、インスタグラムの投稿を日常生活のルーティーンに取り組んでしまうことがおすすめです。
お弁当アカウントが人気のBさんは、朝早起きしてお弁当を作った後、自然光の下で一眼レフカメラで撮影することを日常のルーティーンとしています。
15分早く起きること、カメラを食器棚に収納することを習慣化することで、質の高い写真を毎日投稿することが可能になり、1万人を超えるフォロワーの獲得につながりました。
また、旅アカウント、釣りアカウントなど頻繁に現地に赴くことが難しいコンテンツなら、行った時に様々な写真を撮り溜めて、投稿するネタをストックすることも大切です。
ハッシュタグを上手く活用する
ハッシュタグを活用しなければ、多くの人の目に留まることは難しいです。
しかし、思いつく限りハッシュタグを付ければいいというわけではありません。
多すぎるとスパム投稿と間違えられますし、本当にスパムが利用しているハッシュタグもあるのです。
例えば、今日の服装を意味する「#ootd」ですと、国内外で3.5億件がヒットします。
人気投稿は国内外の著名人が多いですから埋もれてしまうのです。
そこで「#ママコーディネート」と、対象を子育て中の女性に絞ると一気に19.7万件に絞られます。
でもまだまだ多いです。
しかし、「#30代ママコーデ」になると、1.7万件、「#ママコーデプチプラ」だと2万件になるのです。
ターゲティングを明確にし、ハッシュタグを有効活用することが人気インフルエンサーへの近道となります。
フォロワーとコミュニケーションを取る
人気インフルエンサーのほとんどが、コメント欄に返信したり、ストーリー機能でQ&Aに回答するなど、ユーザーと意見を交わしています。
好意的な意見にお礼を述べるのはもちろん、ユーザーが自身にどのような情報を求めているかが分かる貴重な機会なので、積極的に取り入れましょう。
他のユーザーにも積極的にいいねをつける
自身の投稿に集中するだけでなく、他の人にいいねをすることで認知してもらうことも大切です。
自動いいね機能というものもありますが、闇雲に自身とまったく関係ない投稿にいいねをしまくるのも不信感を抱かせます。
似たようなアカウントは、勉強になることも多いので積極的にフォローし、いいねをつけましょう。
インスタでのインフルエンサーの影響は大きい
今やインスタグラムは雑誌やテレビよりも影響力が高いとも言われているコンテンツです。
そしてそのインフルエンサーには、誰しもがなれる可能性を秘めているのです。
様々なテクニックが必要とされますが、やはり自分の好きなものへの思い、フォロワー、依頼をしてくれる企業に誠実であることが一番大切になります。
好きなものへの思いを通じて、あなたもインフルエンサーへの一歩を歩みだしてみませんか?