目次
- 1 インスタグラムのリリースはいつ?歴史を振り返る
- 1.1 2010年 アプリがリリースする
- 1.2 2011年 ハッシュタグ機能が導入される
- 1.3 2012年 Facebookがインスタグラムを買収する
- 1.4 2013年 成長期を迎える
- 1.5 2014年 Twitterのアクティブユーザーを追い越す
- 1.6 2015年 ビジネス層へのアプローチを開始
- 1.7 2016年 日本国内でインスタグラムが浸透する
- 1.8 2017年 ストーリーズにて広告配信が可能に
- 1.9 2018年 アクションボタンの導入
- 1.10 2019年 ショッピングや広告機能など、多数の機能が実装される
- 1.11 2020年 リール、投げ銭システムの導入、Facebook Messengerとの統合など
- 1.12 2021年 一般、企業の双方の機能が数多く拡張された
- 2 今となっては当たり前のように使われるインスタグラム
- 3 ビジネスにおいては軽視出来ない存在に
インスタグラムのリリースはいつ?歴史を振り返る
今となっては数多くのユーザーが存在するインスタグラムについて、年別で歴史を振り返っていきましょう。
2010年 アプリがリリースする
2010年からの数年は、まさにインスタの黎明期(れいめいき)と言える時代です。
2010年10月、AppStoreにてインスタグラムのアプリがリリースされました。
2011年 ハッシュタグ機能が導入される
今では当たり前になっているハッシュタグ(#)ですが、ハッシュタグが正式に導入されたのは、2011年1月になります。
さらに、開始から3ヵ月程度で100万人ユーザーを突破した快進撃が話題になりました。
しかし、今のユーザー数と比べると、まだまだ小さなコンテンツだったことがわかります。
2012年 Facebookがインスタグラムを買収する
インスタグラムの勢いに目をつけたFacebookは、2012年4月にインスタグラムのユーザーが3,000万人を突破すると、すかさず買収劇を仕掛けます。
買収金額は10億ドルという凄まじい価格がつけられたのです。
YouTubeが2006年にGoogleに買収されたときは約16億ドルになりますので、金額は凄まじくとも、意外に安上がりだったのかもしれません。
そしてFacebookは、早速、自社サービスのFacebookとのアカウント連携をスタートさせ、買収後3ヵ月後に8,000万ユーザーに届きました。
2013年 成長期を迎える
インスタグラムは、2013年からの数年の間、成長期となりました。
サービス開始から約2年半、ようやく1億ユーザーに届こうかという段階まできました。
そして、さらに凄まじいスピードで成長していくのです。
2013年2月には、月間のアクティブユーザーが1億人を超え、当時のメインの支持層は、米国の若年層でした。
2014年 Twitterのアクティブユーザーを追い越す
2014年12月には、月間のアクティブユーザーが3億人を超え、Twitterのアクティブユーザー数を追い越すことになります。
アクティブユーザーが増え、インスタグラムとその他のSNSの差は、ほとんど無くなってきました。
さらに、企業色を出来るだけ排除し、写真特化型のSNSというオリジナルな強みを持っていました。
インスタグラムと言えば、写真に様々なエフェクトを加えて、楽しむ文化が根付いています。
加工機能が本格的に導入されたのも2014年です。
また、インスタグラム躍進の秘訣には、成長期に発売されたiPhone6のスローモーションという機能と上手く合致した点が大きいです。
iPhone6の発売を逃すまいと、すかさずスローモーションでの動画投稿を可能にしているのです。
2015年 ビジネス層へのアプローチを開始
サービス開始から2014年までインスタグラムは、企業色をなるべく排除するようにしていました。
したがって、他のSNSに比べると、たくさんの広告などを見る必要がなくスムーズに利用出来たのです。
しかし、2015年にインスタグラムは大幅な方針転換をします。
どの様に方針を変えたのかと言うと、ビジネス層へのアプローチを開始することです。
ビジネス層へのアプローチをするために、一気に様々なビジネスに対応した機能を導入していったのです。
例えば、インスタグラム広告です。
インスタグラム広告は、2015年5月に実装された機能です。
多くのユーザーからの注目を集めるインスタグラムは、企業にとって宣伝をするための絶好の場となったのです。
ビジネス層へのアプローチを開始することで、インスタグラムは、2015年を境にプラットフォームとしての完成形に近づいたと言えます。
ビジネス機能の解禁によって、インスタグラムでビジネスチャンスを掴むことが可能になり、今までとは明らかに違った層が流入してきました。
また、企業と顧客のマッチングシステムが公開されたりもしましたが、まだまだ簡単なターゲットを設定する程度のものでした。
他にも、キャンペーンを大々的に打ち出すことも可能になり、ECサイトのように商品購入のボタンも設置できるようになったのです。
チャンスとみるや、大規模な方針転換をし、どんどん積極的にアプローチする姿は、まさに多くの企業が見習うべき姿勢となっています。
2016年 日本国内でインスタグラムが浸透する
2016年1月、インスタグラムの世界的な躍進によって、日本での知名度が爆発的に高まっていったのです。
また、これまで愛用していたアイコンが変わったのもポイントです。
冒頭でも紹介したように、インスタグラムは写真に非常に思い入れの強いコンテンツになります。
したがって、カメラそのものの画像をアイコンにしていました。
しかし、リアルなカメラのアイコンから、より親しみやすいシンプルなものに変更されたのです。
そして、どんどん新機能が実装されていき、2016年5月にインサイトと呼ばれる解析機能が発表されました。
インサイトは企業向けの機能で、アカウントの解析をすることによって、マーケティングに役立てることが出来ます。
閲覧者の属性や投稿インプレッションなどを確認することが出来るようになり、今までよりも精度の高いアプローチが可能になったのです。
2016年8月には、ストーリーズ機能が導入されました。
ストーリーズは、今となっては無くてはならない程の、インスタグラムの代表的な機能となっています。
ストーリーズは、24時間限定で表示される投稿という面白い機能で、時間限定だからこそ投稿出来る内容もあり、非常に話題を呼びました。
時間限定によって、インスタグラムに参加するハードルがかなり下がったと言えて、新たなユーザーを呼び込んだ機能だと言えます。
インスタグラム内では、かなり質の高い投稿が増えていたので、新規のユーザーが参加しにくい状況にありました。
新規ユーザーが利用しづらい事情を打破するために打ち出したのが、ストーリーズと言えます。
2016年12月に、保存機能が導入されました。
写真や動画をストックして、自分なりに楽しめる機能になっているのです。
今では当たり前の機能ですが、保存機能も実は比較的新しい機能のひとつになります。
2017年 ストーリーズにて広告配信が可能に
2017年3月、ストーリーズ機能での広告配信が可能になりました。
ストーリー内で動画広告を掲載出来るというものになっていて、今後到来する動画全盛時代の布石とも言えます。
YouTubeなどの動画広告と同じようなイメージで見られて、もちろん簡単に飛ばすことが出来ます。
また、ショッピング機能が導入されました。
ショッピング機能を利用することで、写真だけではなく動画で商品の説明をすることが出来ます。
インスタグラムの、ビジュアルで訴求するという特徴を活かした機能となっています。
投稿には、商品のタグを付けることで、直接商品の購入ページに遷移させることが出来ます。
2017年12月、日本では「インスタ映え」が流行語大賞に選ばれました。
流行語大賞に選ばれるほど、日本ではインスタグラムが浸透していることが分かります。
2018年 アクションボタンの導入
2018年5月、アクションボタンが導入されました。
アクションボタンとは、プロアカウントに切り替えることで使用出来る機能です。
自分のアカウントのページに、「予約する」や「問い合わせ」などのボタンを設置し、ユーザーはボタン一つでアクションを起こすことが出来ます。
2018年6月、IGTVを発表しました。
また、6月の月間アクティブユーザー数が10億人を突破していました。
インスタグラム内では、写真投稿だけでなく動画投稿が増えてきていました。
動画投稿の需要に合わせてIGTVを発表し、さらに多くのユーザーを獲得しています。
また、インフルエンサーの活躍が目立ってきており、活躍するための手段としても重宝されました。
2019年 ショッピングや広告機能など、多数の機能が実装される
2019年3月、ショッピング機能の中のチェックアウト機能が発表されました。
今までは商品をタップすると、外部のECサイトに遷移していました。
しかし、チェックアウト機能によって、商品を簡単に購入することが出来るようになりました。
インスタグラムは注目度の高いSNSです。
したがって、ユーザーの購買意欲を掻き立てることが出来れば、大きな利益を生むことが出来ます。
そして、同時期の2019年3月にアンケート機能が導入されました。
アンケート機能は、ストーリーズにて使用可能で、見た人に2択のアンケートを行うことが出来る機能です。
ユーザーが気軽に参加することが出来る機能ですので、ビジネスへの活用にも向いています。
2019年6月、ブランドコンテンツ広告が開始されました。
ブランドコンテンツ広告とは、一般ユーザーが投稿したコンテンツを、企業が広告として利用するものです。
ブランドコンテンツ広告は、一般ユーザーから発信され、〇〇とのタイアップ投稿と表示されます。
インスタグラム内で高い影響力のあるインフルエンサーを使ったインフルエンサーマーケティングが、企業の宣伝のために取り上げられています。
また、発見タブに広告を投稿する発見タブ広告が利用可能となりました。
広告は、フィードからストーリーズへと拡大されたのですが、さらに発見タブへの拡大を行いました。
発見タブには、ユーザーが興味のある投稿をがインスタグラムのAIが自動選出して表示されます。
したがって、興味のある分野の中に企業の広告が出ることによって、さらに宣伝効果が増しました。
2019年10月、ショッピング広告が全ての広告主が利用可能となりました。
今までは、一部の広告主しか、ショッピング広告を利用することが出来ませんでした。
近年、多くの方が商品を検索するためにインスタグラムを使用するケースが多くなっています。
したがって、ショッピング広告を全ての広告主が出せるようになったことで、自社製品さらに購入してもらいやすくなりました。
2019年12月、プライバシーを強化するための施策を導入しました。
インスタグラムには、数多くのユーザーが存在するため、若者ユーザーも当然たくさん存在しています。
インスタグラムでは、13歳未満のユーザーのがアカウントを開設することを防ぎ、年代に応じたプライバシー設定の啓発などを行いました。
若者のプライバシーに関する問題が年々増えてきているため、導入された施策となっています。
2020年 リール、投げ銭システムの導入、Facebook Messengerとの統合など
2020年8月、リールがリリースされました。
大きな機能としては、2018年のIGTV以来の新機能となります。
リールは、TikTokなどのショートムービーが世間で流行っていることから、インスタグラムでも同様の機能を実装したと思われます。
写真投稿と同様で、動画を簡単に編集して投稿できるため、人気を集めている機能となります。
2020年9月、FacebookのMessengerとインスタグラムのDM(ダイレクトメッセージ)が統合されました。
FacebookMessengerでしか使用できなかった機能がインスタグラムのDMでも使用できるようになりました。
2020年10月、インスタライブでの投げ銭機能として、バッジ機能が試験的に追加されました。
ライブを視聴しているユーザーが、ライブ配信をしているユーザーに対して投げ銭をするといったものです。
YouTubeなどでライブ配信が流行しているため、需要に合わせた機能を追加したと思われます。
2020年11月、ホーム画面のUIが大きく変更され、ショッピングタブが追加されました。
ショッピングタブの追加によって、より気軽にショッピング機能を利用するユーザーが増えました。
そして、さらに数多くの企業がインスタグラムへ参入しました。
また、全ユーザーに対して、まとめ機能が解放されました。
まとめ機能はユーザーが記事のような投稿を作成出来る機能です。
まとめ機能を使用することで、まるでブログのような投稿を作成することが出来ます。
さらに、キーワード検索が可能となりました。
今までは、アカウント情報やハッシュタグ、位置情報で検索を行っていました。
しかし、ハッシュタグの有無にかかわらず、一致しているキーワードを含んでいる投稿を表示できるようになりました。
そして、ダイレクトメッセージにて、消えるメッセージモードが追加されました。
消えるメッセージモードを使用して送信されたダイレクトメッセージは、一度既読にすると、次回開いたときには消えているといったものです。
2020年12月、リールにショッピング機能が実装されました。
リールで紹介した商品に、商品タグを付けることが出来るようになりました。
商品タグを付けることで、写真では伝えきれない商品の良さを、リールにて伝えることが出来るようになっています。
したがって、多くの企業が利用し始めました。
2021年 一般、企業の双方の機能が数多く拡張された
2021年1月、プロフェッショナルダッシュボードが追加されました。
プロフェッショナルダッシュボードとは、IGTVやバッジ、ショッピング機能などを一つにまとめることが出来るものです。
まとめることで、より効率的にビジネスアカウントを運用出来るようになりました。
2021年3月、ライブ機能の拡張として、Live Room(ライブルーム)が実装され、最大4人同時にライブ配信が可能になりました。
ライブルームは、アーティストがメンバーが集まってインスタライブを行う時などに活用されています。
配信者が4人となると、見ている視聴者側は以前に比べてさらに楽しむことが出来る機能になりました。
また、リールの拡張機能として、ボイスオーバーと音声をミックス機能が登場しました。
ボイスオーバーは、編集したい動画に音声を追加する機能となっています。
音声をミックス機能は、音楽と自分の声のボリュームバランスを指定でる機能です。
より動画編集に高性能の機能が実装されたことで、より多くのユーザーが様々なリールを作って投稿するようになりました。
2021年5月、リールとライブのインサイト機能が実装されました。
インサイト機能の拡張をされたことで、企業がリールとライブ機能を使ったマーケティングを行いやすくなったと言えます。
2021年6月、リール機能の拡張として、動画の長さが60秒まで拡張されました。
今まで、30秒の動画までしか投稿出来ませんでしたが、60秒に拡張されたことで、制作の幅が広がりました。
また、日本国内でのみ地図検索機能が実装されました。
現在地から、観光名所や人気のあるスポットについて検索出来る機能です。
地図を見ながら、「どこに何があるか」「どんな投稿がされているか」が確認出来るため、旅行のガイドブックのような役割を果たしてくれます。
そして、リール広告が提供開始されました。
今まで多くの手段で広告を出せていました。
リールの需要が高まったことで、リールでの広告機能を提供するようになりました。
最大60秒で広告が投稿出来るため、テレビCMに比べると費用が安く、手軽に投稿することが出来ます。
また、企業にとって大きなメリットとなっています。
さらに、リンクスタンプが実装されました。
リンクスタンプは、フォロワー1万人以上のユーザーでないと利用出来ない機能です。
リンクスタンプを使うことで、誘導したいサイトをストーリーズにて共有出来るので、簡単に宣伝することが出来ます。
2021年8月、ショッピングタブ内での広告提供が始まりました。
ショッピングタブ内に表示されるものは、ユーザーが興味を持っているものを中心に自動選出されます。
したがって、広告も興味のある商品に関してのものが選出されます。
より関心を持てる商品に出会うことが出来るようになりました。
2021年10月、ストーリーズにお題スタンプが追加されました。
お題スタンプは、共通のテーマでストーリーズをシェアすることが出来る機能です。
お題スタンプ付きのストーリーズを見たユーザーは、スタンプにある「お題に参加する」をタップすることで、自分の写真や動画を用いて参加することが出来ます。
また、お題の部分をタップすることで、参加したユーザーを見ることが出来ます。
ユーザー同士のコミュニケーションが活発になる機能となります。
今となっては当たり前のように使われるインスタグラム
Instagram(インスタグラム)は、今となっては当たり前に使われるコンテンツです。
特に、若い人たちにとっては、完全に日常に溶け込んでいると言えます。
インスタグラムは、ライフワークといっても過言ではないコンテンツです。
インスタグラムは、2010年の10月にサービスを開始しました。
近年になって爆発的な広がりを見せていますので、サービス開始当時の様子を知らない人は多いです。
インスタグラムの開発にあたっては、当初からインスタグラムの写真は、正方形という点にこだわられていたのです。
写真を正方形にする理由については、かつてカメラのフィルムの全盛時代に、有名だったコダック社とポラロイド社の提供するカメラで撮影した写真が正方形だったからです。
開発者へのインタビューで、コダック社とポラロイド社に敬意を払っていると言っています。
また、インスタグラムは、開発当初から写真に徹底的にこだわってつくられたコンテンツだということです。
インスタントカメラに対する強いリスペクトを表現するところなどは、かなり面白いエピソードと言えます。
ビジネスにおいては軽視出来ない存在に
インスタグラムの歴史について確認してきました。
リリース当初はビジネス向けユーザーには向いていないサービスでした。
ビジネス色が少ないサイトだからこそということで、有名になってきました。
しかし、途中で大規模な方針転換を実施して、ビジネス層の拡大を見込ん出来たのです。
目論見どおり、実際に現在のインスタグラムでは、多くのビジネスユーザーが参加しています。
インスタグラム運営が運営しているもうひとつのSNSであるFacebookは、元々ビジネスに強いサービスでした。
したがって、元々ビジネスユーザーを囲うような知見についてはあったと言えます。
今後、インスタグラムは、より活発に活動をしていくことが予測出来ます。
ビジネスの観点から、インスタグラムは決して見逃せない存在になっています。
インスタグラムをビジネスの観点から利用する場合には、多角的なアプローチが可能です。
ストーリーからアプローチすることも出来ますし、通常の広告を使うのも良いです。
また、自社サイトと連動した取り組みも可能になっています。
上手く使いこなすと、自社に大きな利益をもたらしてくれるのは間違いないです。
インスタグラムは日常的に使われていて、当たり前の存在となっています。
したがって、歴史を見返すことは多くないです。
しかし、歴史を確認してみると、爆発的な成長を遂げてきたサービスであることが分かります。
インスタグラムの成長力については、各企業も見習う部分があります。
インスタグラムの成長過程を踏まえて、成長戦略を見直してみるのは良いことです。