
企業や個人のWebマーケティング手段として「Instagram(インスタグラム)」を活用している人は多いです。
しかし、ただ単に運用していても
- 思った効果が出ない
- フォロワーが増えない
- いいねが増えない
と悩むことになります。
Instagramを運用する上で、
- KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)
- KPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標 )
の設定が大切になります。
この記事を読めば、インスタグラムの効果測定のやり方(正しいKGI・KPIの設定)について理解できます。
check!SNSのアカウント運用代行で実績No.1の代理店はコチラ
目次

インスタグラムで効果測定を行う意義
インスタグラム(Instagram)の効果測定は、運用するインスタグラムアカウントが目標に対して、どれほど達成率があるかを検証し、課題を見つけ改善点を確定するために欠かせない行為です。
効果測定はマーケティングの基本で、客観的に事実を観測できる点が優れていると言えます。
当然、明確な目標(KGI・KPI)がなければできないことですので、あらかじめ運用に対して何を求めるか軸を定める必要があり、ブレない運用を可能にする方策でもあります。
もちろんこうした軸を定めることなくスタートすることもできますが、後々になって何のためのフォロワー数獲得なのか、何を目的とした情報発信なのかがわからなくなるでしょう。
定点観測もできなくなり、今現在どの位置にいてどこを目指せば良いのかがわからなくなっては、そもそも運用する意義がありません。
目先の数字の増減に振り回されることなく、アカウントの進歩あるいは退化を知ることができるのは、明確な目標と正しい効果測定があってこそと言えます。
「現在」と「過去」との比較ができる
効果測定を意識的に実施すると、半年前、一年前といった過去のある地点と現在との明確な比較が容易になります。
何もしなくとも理想の成果が得られているというなら良いですが、伸び悩みがあった際にどこへ向かって改善すれば良いかがわからなければ、ブラッシュアップも不可能です。
例えば、とある過去の地点と比べた時に「フォロワー数は獲得できているのに売上が伸びていない」という現状が見えたとします。
分析としては、
◯ ユーザーを惹きつける投稿はできている
× 購買につながる導線ができていない
という事態が想定できるでしょう。
「ECサイトへのアクセスが分かりにくいことが原因ではないか」という仮説が立てば、「レイアウトの変更」や「デザインの変更」などが改善策として挙がります。
「そもそも商品の存在に気づいていないかもしれない」と考えるなら、広告の打ち出し方を変えてみるのも一つの手段です。
このように現状を洗い出し、ユーザーへダイレクトに訴求するための道筋を見つけ出すことこそ、効果測定の意義です。
KPIによる検証の3つのメリット
KPIはそのまま日本語にすると、なかなか理解しにくい言葉です。
Key Performance Indicatorsの略ですので、重要業績評価指標という言葉があてられますが、簡単に言えば中間指標と言えるでしょう。
インスタグラムの運用において、認知や売上などなんらかの運用目的に対する中間時点での評価となります。
今現在どれくらい目標が達成できているか、確認するための数値がKPIです。
ちなみにKGIという言葉もあり、こちらはKey Goal Indicatorの略で重要目標達成指標です。
ゴールという言葉が入っていることからもわかるように、こちらは最終目標となります。
KPIが過程、KGIがゴールと覚えておきましょう。
このKPIを設定し、都度検証することで得たい成果を得るための道筋が見えてきます。
KPIの効果検証を行うことで、
- 運営状況の可視化
- 改善点の洗い出し
- 費用対効果UP
の3つのメリットがあります。
それぞれについて詳しく解説します。
check!SNSのアカウント運用代行で実績No.1の代理店はコチラ
運営状況の可視化
KPIは具体的な数値として定めるのがポイントです。
インスタグラムを運用する上で、定期的にKPIで設定した数値をチェックし、達成できているか否かを判断することで現状がしっかり見えてきます。
例えば、フォロワー数〇人、ハッシュタグ投稿数〇個といった具合に具体的な数値をあらかじめ定めたときに、3ヶ月後、半年後、1年後に予実を検証することができるでしょう。
企業が運用する限り、トラブルがないのが運営成功ではありません。
狙い通りの成果が現れているかどうか、数字で見える化することが重要です。
改善点の洗い出し
KPIで状況が分かれば、実態を分析することができるようになります。
先にも触れましたが、予実が乖離している場合、何が問題なのかを考えることで改善点の洗い出しができるようになるのです。
良いところは伸ばし、足りないところを埋める手段を考えることこそ、アカウントを狙い通りに運用するカギと言えるでしょう。
費用対効果UP
インスタグラム広告を打つ際、費用対効果を計る指標になるのがKPIです。
例えば、キャンペーンを打った際、どれほどのコンバージョンやエンゲージメントを得られたのか、数値として知ることで客観的な費用対効果を知ることができます。
なんとなく実施して、なんとなくユーザーのアクセス数が増えたというのでは実施する意義がありません。
指標をもって判断することで正しく評価し、次に繋げられることがメリットです。
KPI設定の方法
KPIの設定において、分かりやすい例を出しましょう。
不適切なKPIの例
- フォロワーを増やす
- いいねを増やす
- フォロワー1万人
- 投稿しまくる
具体的な数値が目標設定されてないKPIは不適切です。
具体的な数値がある場合でも、夢目標のような設定の場合は不適切です。アカウント開設してすぐにフォロワー1万人が目標などになっていては夢物語になってしまいます。KGIにフォロワー1万人を設定して、フォロワー1万人達成するためにKPIで細かな中間目標を設定すると達成率が上がります。
適切なKPIの例
- 3ヶ月でフォロワー数を1.5倍に増やす
- 1日3投稿を毎日続ける
- 4ヶ月で平均いいね数を2倍にする
- ブランドハッシュタグキャンペーンを実施し、ハッシュタグ増加率を2カ月で30%上げる
適切なKPIには具体的な数値が設定されています。漠然とした目標を挙げるのではなく、明確な目標を設定して達成率を見ることで改善点などが把握できます。
KPIは未達成でも大丈夫です。「なぜ未達成という結果になってしまったのか」を分析することで現状を知ることができます。
ハッシュタグ増加率においても、どれくらいの期間で何%上げるか定めた上でハッシュタグキャンペーンを実施するのと、定めずに実施するのとでは雲泥の差です。
自社URLへ誘導し、キャンペーン申し込みページのタップを何か月で何回以上獲得するといった数値設定でも良いでしょう。
いずれにせよ、KPIの設定には必ず具体的な数値を持ってくることが重要です。
そして、最終的なゴールに向かうためにKGIも明確に定めておく必要があります。
KGIの例として、売上前年比50%アップといったものでも良いですし、どこへ向かって何を達成すべきか最終的な目標も可視化しておくことが大切です。
効果的なKPIとは?
インスタグラムをどのような目的で活用するかによって、どのようなKPIが効果的かは変わります。
例えば、販売戦略やブランディング戦略で、知名度を上げることが何より重要だというなら、以下のようなKPIが効果的です。
- フォロワー増加率や対いいね!数の割合
- ブランドハッシュタグ投稿数、増加率
- 自社URLもしくはECサイト、ダウンロードサイトへのアクセス数
これらのKPIを逐次調べ、変化率を測定することで最終目標へ近づけるでしょう。
分析ツールをうまく活用しよう
KPIの細かな変動を把握することは容易ではありません。
専属スタッフがいれば良いかもしれませんが、それでも時間を要するため、多くの人や企業は効果測定ツールを活用しています。
インスタグラムの場合、分析・解析ツールが活用されていますが、運用者が肌感としてチェックするのと合わせて、定期的にデータを取得してチェックすることが大切です。
インスタグラム分析で重要となるのは、
- フォロワー数の日々の増減率
- いいねやコメントの数
- エンゲージメント率
などです。
また、ユーザーを知るためには投稿時間やクリック数が重要ですし、もちろんコンバージョン率(CVR)も重要です。
無料で利用できるツールとしては、「Instagramインサイト」があります。
こちらで基本的な分析は可能ですので、まずは利用してみると良いでしょう。
無料といっても、数値計測だけでなく、フォロワー属性解析や投稿のソートなども可能です。
導入にはビジネスアカウントに移行する必要がありますが、ビジネス利用であればこの対応は基本でしょう。
最も信頼できて使いやすいのがInstagramインサイトであり、公式に提供されているツールです。
リーチ数、インプレッション数、エンゲージメントを知ることができるほか、ユニーク数、WEBサイトやメールアドレスのクリック数などがわかります。
企業アカウントでフォロワー数100人超の場合、そのフォロワーの性別割合、年齢層、位置情報のほか、アクセスが多い時間帯も知ることができます。
必要な情報は網羅されていますので、その他の自社情報とすり合わせ、購買層がどのように消費行動を起こしているかを分析することが可能です。
その結果、今後アカウントをどう運用していくべきか、大きな方針を定めることができます。
check!SNSのアカウント運用代行で実績No.1の代理店はコチラ
Instagramインサイトとあわせて使える分析ツール
まずは無料のInstagramインサイトを使ってみるのがおすすめですが、もう一声欲しいというときにはあわせて使えるツールもあります。
有名な分析ツールは、MASAI(マサイ)、アイスタ、Iconosquareなどがあります。
競合分析が可能なUnion Metricsや、PDFレポートを作成できるシェアコトのインスタレポなどは社内報告やプレゼンなどにも重宝するでしょう。
ハッシュタグに特化して分析したい場合には、HASHOUTもおすすめです。
効果測定をより有用に実行するには
KPIは実際のデータですが、単に数字を見るだけでは適切なチェックにはなりません。
注目すべきポイントはいくつもありますが、例えば、投稿を行った際、キャンペーンを行った際など、こちらがなんらかアクションを起こした際の増加率などは非常に重要です。
つまり、実際のアカウント運用の動きとあわせて、ユーザーがどのようにアクションを起こしたかを記録しておくことが必要です。
何が成功で何が失敗だったのか、後々になっても客観的に理解できる情報として残しておくことが、真に必要なマーケティングと言えます。
また、運用において、すぐに成果を得たい気持ちは分かりますが、中・長期的視点を持つことが大切です。
インスタグラムの効果測定は、短期で結果は出ないのが通常です。
もちろん知名度の高い企業、大手企業なら、アカウントを開設したその日に圧倒的なフォロワーを獲得できても不思議はないでしょう。
ただそこまでの企業は、インスタグラムを立ち上げる前からすでに地位が確立されていますので、通常は同じ土俵で考えるべきではありません。
基本的にSNSマーケティングでは、それまで企業の存在もあまり知らなかったユーザーへの認知を広げ、ゆくゆくは購買行動へ繋げることが目的です。
開設しても数ヶ月はまったくフォロワーがつかないというケースも少なくありませんが、思うような結果が出ないからといって即失敗と判断するのは早計です。
爆発的な反応は期待せず、コツコツとアカウントを周知し、こまめなキャンペーンやクーポン配布などを行いながら、離れないフォロワーを獲得していきましょう。
KPI施策がうまくいかないときにチェックすべきこと
- KPIの設定が現状からズレている
- 目標が間違っている
- 現実的でない数値設定をしている
前述の通り、KPIを設定しても成果が出ないことも珍しくはありません。
だからといって放置しておくことはできませんので、施策がうまくいっていないと感じた場合は、いくつかの項目をチェックしてみましょう。
まず、KPI設定が現状とズレていることが考えられます。
つまり目指すべき目標が違っている状況となりますので、KPIの再設定を検討したほうが良いでしょう。
また、KGIを達成するために、すべき施策が定まっていない場合もあります。
例えば、「半年以内に売上を前年対比50%アップさせる」がKGIだった時に、新規顧客獲得率を上げるのか、リピート率を上げるのか、商品価値を上げるのかでは全く方針が異なるのは当然です。
どちらが現実的で事業に合っているかは経営判断ですし、闇雲にKGIとKPIだけ設定すれば良いわけではないのは言うまでもないでしょう。
現実的な数値を洗い出し、達成可能なステップを踏みながら着実に業績を上げていくことが重要です。
まとめ
インスタグラム(Instagram)を運用する上で、適切なKPIを設定し、効果検証することで以下の3つのメリットが得られます。
- 運営状況の可視化
- 改善点の洗い出し
- きちんと成果の出せるインスタグラムの運営が行える
適切なKPIを設定することで、運営状況を可視化でき、可視化することによって問題点が分かり、アカウントの改善に繋げることができます。
KPIを用いて、しっかりと自社のアカウントを分析・解析することで、きちんと成果の出せるインスタグラムアカウントへと成長させれます。
今やインスタグラムは、企業や個人にとって欠かせないアピール手段の一つです。
KPIは未達成でも大丈夫です。
大事なことは「なぜ未達成という結果になってしまったのか」をきちんと分析することです。
しっかりと現状を把握することで、具体的な達成可能な数値目標を設定できるようになってきます。
目標を達成できなかったり、目標と現実で大きなギャップが生じてしまった場合は、都度修正や方向転換を行うことで、効果的なマーケティングに繋がっていきます。