目次
一方通行のマーケティング時代は終わった
これまでのマーケティングは、ある意味で一方通行でした。
最近は、通信技術の発達によって、双方向のやり取りが簡単になりました。
そして、今の若い世代は、双方向のやり取りが当たり前の世代です。
そのため、企業側が伝えたいことばかり言ってくるような状況には、あまり慣れていません。
今後のマーケティングは、ユーザーが何を考えているかを予想するのではなく、ユーザーに直接聞くというのが普通になります。
そんな時に便利な機能としてSNSのアンケート機能があります。
Twitter(ツイッター)のアンケート機能の使い方や事例などについて解説していきます。
Instagram(インスタグラム)のアンケート機能の解説については以下の記事で詳しく解説しています。
Twitterのアンケート
ユーザーと双方向のコミュニケーションを取るためには、
などのSNSがピッタリです。
そして、Twitterにはアンケートという機能が存在します。
アンケートは、文字通りTwitter上でアンケートを採れるという機能になっています。
あくまでも、Twitterのシステム上で表示されるので、マーケティングリサーチのようにはいきません。
いかにもアンケートに答えるという感じではなく、自然な流れでアンケートに回答してもらえるのが魅力的です。
具体的に、どういったシステムのアンケートなのかというと、質問数は2〜4個が一般的になっています。
また、必ずしもフォローしなくともアンケートに参加することができます。
参加したい人は、Twitterのユーザーであれば、誰でも参加することが可能になっています。
さらに、投票期間についても詳細に設定することが出来ます。
数分程度の短い時間だけ回答するアンケートや、逆に数日間に及ぶ長い期間のアンケートを作成することも出来ます。
みなさんのアカウントには新しい投票機能が入りましたでしょうか?まだの方は、数日中に追加されるはずですので、もう少々お待ちください。
投票機能はこんな風にご利用いただけます。好きなのは…
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 22, 2015
賢い企業は上手に使う!アンケート事例
次に実際に特定の企業がアンケートを上手に使った事例について確認してみましょう。
すでに多くの企業がアンケートをマーケティングに取り入れていますので、ぜひ参考にしてみると良いでしょう。
LDK編集部【公式】(@hello_ldk)
Q1.いつも使用している洗顔料のタイプはどれですか?
— LDK編集部【公式】 (@hello_ldk) May 23, 2022
LDKは、女性向けに雑誌を提供しているサービスになっています。
LDKの特徴は、すでに多くのユーザーを抱えているというものです。
そして、LDKは、読者の興味を調べるために、どういったジャンルに興味があるのかをアンケートしています。
また、アンケートを実施して、結果がわかり次第、雑誌に反映させます。
しかも、LDKをフォローしているユーザーは、雑誌の読者である可能性も高いので、まさにマーケティングリサーチの代わりになっています。
ライジングゼファーフクオカ 〘公式〙(@rz_fukuoka)
🏀
— ライジングゼファーフクオカ 〘公式〙 (@rz_fukuoka) May 1, 2022
ライジングゼファーフクオカは、福岡のプロバスケットチームです。
どの選手がMVPであるかのファン投票として、アンケートを利用しています。
アカウントをフォローしている方は、ファンの方である可能性が高いので、ファン投票としての効果を発揮しています。
カラダモ(@caradamo)
カラダモ ダイエットアンケート💐
Q:ダイエット中、
スイーツをどれくらい食べてる?ダイエット中でもスイーツを食べたい…!
そんな時におすすめなスイーツの選び方を専門家の方に聞きました✨
リプライの投稿でチェックしてください!#カラダモ #アンケート— カラダモ (@caradamo) May 26, 2022
カラダモは、ダイエットアプリの「カラダモ」の公式Twitterです。
ダイエットを応援する情報やトピックについて発信しています。
カラダモは、ダイエット中の意識調査をアンケートで行っています。
普段気にしないことでも、ダイエット中ではどのように考えが変わるのかを調査しています。
また、アンケートの質問内容についての専門的な情報を発信することで、ユーザーの意見を聞くだけで終わらせていません。
お互いギブ&テイクのスタイルを取っているので、ユーザーにより参加してもらいやすく工夫しています。
SBI VC Trade (SBI VCトレード)(@sbivc_official)
💬今日の相場は昨日より上がっていますね。あなたの今の気持ちはどれですか?#SBIVC #仮想通貨 #アンケート #投票
— SBI VC Trade (SBI VCトレード) (@sbivc_official) August 15, 2018
SBI VC Trade(SBIバーチャル・カレンシーズ トレード)は、仮想通貨関連サービスを提供する企業です。
SBIは、ビジネス色を前面に出すというよりは、ユーザーとのコミュニケーションの手段に使っています。
投資を踏まえたネタを使って、ユーザーに現在の心境を問いかける場合やアンケートを継続的に実施することで、ファンを増やすという目的です。
メンソレータム公式アカウント(@mentholatum_cp)
今日は #キスの日
— メンソレータム公式アカウント (@mentholatum_cp) May 23, 2018
メンソレータムは、家庭の常備薬を販売している企業です。
メンソレータムが行ったアンケートは、リップの好みについてのアンケートです。
キスの日という時事ネタに合わせたアンケートを実施しています。
アンケートの結果に基づいて、自社製品の宣伝を行っています。
千葉県警察(@Chibakenkei)
【千葉中央警察署からのお知らせ🚨】
C.NEWS👮
📱 😎 ☎️
『電話de詐欺』は、どのような電話機にかかってくることが多いでしょうか❓
🙏答えは月曜日の夕方です#練習問題の答えは高齢者でした#詐欺 #お金#拡散希望 #アンケート— 千葉県警察 (@Chibakenkei) May 27, 2022
千葉県警察は、クイズ形式のアンケートを用いて犯罪の予防や防止に役立たせています。
クイズ形式でアンケートを行うことで、参加へのハードルを下げています。
また、アンケートに答えることで、実際にどの様にして犯罪が行われているのか知ることが出来ます。
したがって、犯罪に巻き込まれる予防として役立ちます。
【公式】猫のニャッホ ~ニャ・ミゼラブル~(@NiaghoCat)
\質問にゃ🐾/
みにゃさんのゲームの進め方はどれかにゃ?1番当てはまるものを選んでにゃ〜!
選べにゃい!これ以外にゃ!って人はリプライで教えてにゃ〜🐈#猫のニャッホ #パズル #アンケート— 【公式】猫のニャッホ ~ニャ・ミゼラブル~ (@NiaghoCat) February 27, 2018
猫のニャッホは、パズルゲームの「猫のニャッホ ~ニャ・ミゼラブル~」の公式アカウントです。
ゲームをプレイするユーザーの意識調査をするために、アンケートを実施しました。
今後のゲームの発展に役立たせるために、ユーザーの意見を取り入れることは重要です。
神戸新聞(@kobeshinbun)
【アンケート】義理チョコ、どう思いますかhttps://t.co/30WcycYB0G
「日本は、義理チョコをやめよう。」という企業の新聞広告が話題になっています。義理チョコをどう思いますか?自分チョコや友チョコなど、義理チョコ以外のあなたのバレンタイン事情もコメントでお寄せ下さい。— 神戸新聞 (@kobeshinbun) February 3, 2018
標語に関するニュースや話題など、地域に密着した情報を発信する神戸新聞編集局の公式アカウントです。
話題となっている企業の広告に関して、ユーザーはどのように思っているのか意見を聞くためのアンケートを行いました。
かなりの意見が分かれている話題に対してアンケートを行うことで、議論を誘発することが目的です。
多くの方に議論してもらうことで、自社のツイートが多くの人の目に留まることになります。
したがって、意見調査だけでなく、宣伝も兼ねたアンケートになったと言えます。
Twitterのアンケートを企業が利用するメリット
SNSマーケティングの一環として、企業がTwitterのアンケートを利用するメリットについて紹介します。
Twitterのアンケートは、企業にとってかなり有用なツールになっています。
ぜひメリットを把握して、自社のマーケティングに組み込めないかを検討してみると良いです。
企業がアンケートを利用するメリット
- マーケティングリサーチの代わりになる
- ユーザーとのコミュニケーション
- 広告として利用できる
マーケティングリサーチの代わりになる
Twitterのアンケートは、簡易的なマーケティングリサーチの代わりになります。
これまでのマーケティングリサーチは、専門企業にお金を払って実施してもらうというのが普通でした。
しかし、最近の若い世代は、マーケティングリサーチ会社のサービスに登録して、アンケートに回答するという行為はしません。
確かに、Z世代などは、自分の意見を届けることに積極的です。
SNS上で簡単に意見を言えるので、あえて専門サイトを利用する必要がありません。
したがって、しっかりと統計を取ることができません。
しっかりとした統計を取るために役立ってくれるのがアンケートです。
はっきりいって、大手マーケティングリサーチの会員よりも、Twitterの会員の方が圧倒的に多いです。
また、属性についても、まんべんなく揃っています。
そんなTwitterでマーケティングリサーチの代わりを、無料でできてしまうのは、非常に大きなメリットと言えます。
ただし、マーケティングリサーチのような複雑なアンケートには向いていません。
したがって、簡単なアンケートで完結させる必要があります。
さらに、属性を指定してアンケートをすることが難しくなります。
したがって、質問をする側が、しっかりアンケート内容を考える必要があります。
ユーザーとのコミュニケーション
Twitterのアンケートは、長期的な視野を持ってコミュニケーションツールとして使っている企業が多いです。
アンケートを実施することによって、すぐさま利益を求めるのではなく、ユーザーと企業との交流を深めて、ファンになってもらおうというものです。
そして、ビジネス色を払拭したアンケートには、ユーザーが参加しやすい傾向があります。
したがって、多くの人に楽しんでもらえる可能性があります。
参加型のコンテンツにすることによって、ユーザー間に共有意識を芽生えさせることが出来ます。
もちろん、企業とユーザーとの間で、コミュニケーションも取れます。
また、どっちか気になる回答結果を用意することによって、単純にお楽しみコンテンツとして活用することも出来ます。
毎回のように楽しい質問を用意してくれる企業に対して、ユーザーは好感触を持つのは当たり前です。
好感触をもってもらうことで、やがて商品の購入に繋がります。
広告として利用できる
Twitterのアンケートは、ユーザーとのコミュニケーションのためだけでなく、直接広告を出すことも出来ます。
アンケートと広告を合わせることによって、通常の広告よりも、ユーザーに支持されやすいという特徴があります。
何より、アンケートが加わっていることにより、ユーザーの目に留まりやすいです。
上手く活用することが出来れば、大きなメリットになります。
さらに、アンケートと広告を組み合わせることによって、ユーザーに違和感を与えにくいという特徴もあります。
Twitterのアンケートの使い方
Twitterのアンケートの使い方を確認してみましょう。
Twitterの機能だけあって、使用方法はとても簡単です。
したがって、誰でも簡単に利用することが出来ので、ぜひ試してみてください。
次に、赤枠内のアンケートに関する詳細情報を決定します。
回答は最少2個~最大4個まで作成可能です。
また、アンケートの実施期間は、最短5分~最長7日間迄設定可能です。
設定が完了すれば、ツイートするとアンケートの完了です。
アンケートは上手に作ろう
Twitterは、マーケティングリサーチの代わりになります。
しかし、マーケティングリサーチほど柔軟性に富んだ質問は作れないので、作成者の方で質問内容をしっかりと考える必要があります。
そこで、アンケートを上手に作るためのポイントを紹介します。
アンケートの質問は簡単にする
まず、大前提として、複雑な質問をするのには向かないので、簡単な質問によって調査をするようにしましょう。
例えば、あなたは
- 男性である
- 女性である
- どちらでもない
といった質問はとても単純なので、しっかりと調査結果を得られます。
しかし、複雑な質問になってしまうと、アンケートの精度が落ちてしまいます。
したがって、マーケティングリサーチとしては、活用するのは難しくなってしまいます。
回答者を限定しない
より正確なアンケート結果を得るためには、アンケートの回答者を限定しないようにしましょう。
Twitterのアンケートは、基本的に誰でも参加できます。
しかし、参加者を限定する質問にしてしまうと、参加条件を満たしたと嘘をついて回答する方が出て来ます。
嘘のアンケート結果が多いほど、実際に求める結果との信憑性の差が広がります。
したがって、虚偽回答が増えないような仕組みを作ることが重要になります。
Twitterのアンケートは、より多くの人に回答してもらうのがポイントになってきます。
わざわざ参加条件を付けてハードルを上げる意味はあまりありません。
詳細な属性分けをしたい場合には、まだまだマーケティングリサーチの方が効果的です。
まとめ
Twitterのアンケートについて活用方法などを説明してきました。
簡単に使える割に有用な機能なので、積極的に利用してみると良いです。
アンケートの使い方としては、
- 広告を使って直接アプローチする
- ファンとコミュニケーションを深める
など、様々な用途で使用することが出来ます。
ぜひ活用してみてください。