ソーシャルリスニングとは?SNSには消費者の意見が眠っている
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ソーシャルリスニングとは?

香港SNS

ソーシャルリスニング(Social Listening)とは、SNSから消費者の声を収集し、集めた意見を分析し製品開発に活かすマーケティング活動のことです。

  • 自社の商品やサービスのターゲットユーザーに絞ること
  • 賛否両論を含めリアルな意見を集めること

が何より重要となります。

SNS時代において、ソーシャルリスニングはビッグデータを有効活用する手法のひとつです。
誰もが自由にいつでも生の声を発信できるのがSNSの魅力です。
「個人と企業」「消費者と需要者」の垣根を超えたコミュニケーションがSNSのおかげで実現しました。

企業にとってSNSは格好の情報収集源であり、固定ファンを獲得する手段であり、自社アカウントの運用による広告宣伝も活発に行われるようになっています。
特にビジュアルによるインパクトの強い打ち出しができるInstagramは、SNSのビッグデータを活用できるソーシャルリスニングにおいても注目を集めています。

消費者ビッグデータの活用法

Instagramのソーシャルリスニングが近年注目を集める理由は、宝の山であるSNSのビッグデータを活用できる有効な手法だからです。

  • 自社の商品やサービスがどんなハッシュタグでどのように投稿されているか
  • どんなコメントを集めているか

などをSNSを通じて把握できることがどれだけ貴重かは言うまでもありません。
賛否両論のリアルな声を客観的に聞いて理解することが何より重要であり、有効なマーケティング手段となります。

消費者のビッグデータをどのように活用するかは、10年以上前から様々な手段が講じられてきました。
企業ごとに独自のマーケティング手法が編み出されています。
ソーシャルリスニングによる消費者の意見を把握することは、より良い商品やサービスの開発に繋げるのに非常に有効です。

以前からアンケート調査やモニター調査など、あらゆる手段で企業は情報収集に努力してきました。
ソーシャルリスニングの利点は企業側からの呼びかけではなく、あくまで消費者側が自由に発する本音を収集できることにあり、偏った回答ではない真の声を集められる点です。

ソーシャルリスニングとソーシャルモニタリングの違い

イラストレーターはSNSで少数派
「ソーシャルリスニング」に似た言葉に「ソーシャルモニタリング」というものがあります。
ソーシャルリスニングと混同しやすく、勘違いしている人が多いです。
実は、プロセスも同じなため違いを理解せずに実施している企業も見受けられます。
ソーシャルリスニングとソーシャルモニタリングは目的が明確に異なるものです。

ソーシャルモニタリングとは?

ソーシャルモニタリングの目的は、SNSの動向を素早く察知し、話題になっている事物や注目されている事物に対してスピーディに対応することです。
自社のブランドや商品・サービスに対してのポジティブな内容だけでなくネガティブな内容をキャッチし、ネガティブな原因や要因を突き止めて対処する作業を含みます。

社会的信用を損ねるような動きを素早く食い止める火消し役にもなり、爆発的な盛り上がりを見せる勢いをビジネスチャンスにつなげる盛り上げ役にもなります。
プラスにしろマイナスにしろ大きな反響を集める投稿をいち早く察知し、どこよりも先んじて対応することがソーシャルモニタリングの役割です。

ただし、アンテナを張る作業は、ソーシャルリスニングのプロセスに紐づきます。
つまり、ソーシャルモニタリングはソーシャルリスニングに含まれる作業と言えます。
常日頃から自社の状況についてInstagramなどSNSの状態を把握し続けることで、常軌を逸するような動きにも即時対応が可能となります。

Instagramでソーシャルリスニングを実施する重要性

SNS画像
Instagram(インスタグラム)のソーシャルリスニングに企業の注目が集まる理由は、大きく分けて3つあります。

  • Instagramに消費者の情報が集まっている
  • 市場の変化が速すぎる
  • 人の意見が判断材料になる時代

それぞれについて詳しく解説していきます。

Instagramに消費者の情報が集まっている

Instagramは文章ではなくビジュアルをメインとしたSNSです。

言語の壁を超え、一瞬で目と心を惹きつけるインパクトを持ち、誰もが気軽に個人の声を発信できる場として広く浸透しました。
日常、何ということもない風景を1枚の写真に収め、キャプションをつけて投稿するだけで自己主張ができることから、文章を構成せずとも個人の意見や感情を発信しやすくなりました。
結果的に企業が集めたい消費者の本音が日々膨大に集まる場となり、まさに企業にとってはマーケティングの宝庫となったことが理由のひとつです。

市場の変化が速すぎる

現在、業種業態を問わず、あらゆる市場が刻一刻と変化する時代になりました。
消費者がどこへ向かうのか、何に興味を持ち始めて何に興味を失い始めているのかを知るには、毎日口コミやトレンド情報をキャッチし続けるほか手だてがありません。
誰もが手軽な写真1枚で興味のあるものを投稿できるInstagramは、速い変化を一目で見せてくれる時流の鏡です。
企業がソーシャルリスニングに注目する背景には、トレンドの移り変わりについていくための手がかりとなり得るからです。
モノ消費にしろコト消費にしろこの傾向は同様であり、いかに鮮度の高い情報を捉えるか、ニーズを戦略につなげたい企業にとっては、ソーシャルリスニングは頼みの綱になります。

人の意見が判断材料になる時代

Instagramの投稿に熱い視線を寄せているのは、企業だけでなく消費者も同様です。
理由は、自分が信頼に値すると判断した投稿の内容が、実際に商品やサービスを購入する時の判断基準となるからです。
事実、口コミや投稿写真を利用するかしないかの判断材料にしている消費者は、急激に増加しています。

Webサイトにも口コミサイトやランキングサイトなどがありますが、やはり個人の意見色が強いInstagramやSNSは、購入を考えるときに閲覧するバイブルになりつつあります。
検索エンジンGoogleを利用して知りたい情報を探すため「ググる」という言葉が生まれました。
近年では、Instagramのハッシュタグで情報を探すため「タグる」ほうが主流です。

今後、通信サービスの変化によりシニア層にスマートフォンが普及し、InstagramをはじめとするSNSのシニア層の利用率も高まることが予想され、さらにソーシャルリスニングの重要性は増します。

Instagramのソーシャルリスニングで分かること

分析
ソーシャルリスニングで収集できる情報は消費者の生の声のため、ポジティブな内容ばかりとは限りません。
ネガティブな内容も当然ながら数多く投稿されています。
ソーシャルリスニングを実施すると具体的にどのようなことが分かるのかまとめました。

自社他社に限らないブランド/商品/サービスに対する真の評価

SNSが普及する前までは、ブランドや商品、サービスに対する評判を知るための手段はアンケート調査がメインでした。
ただし、アンケート調査では収集する数に限界があり、参加者も目の前の企業に気を遣うことで本音を引き出すことは困難です。
集計のためには質問項目を限定するしかなく、自由コメントはあってもほとんど分析対象になりませんでした。

ソーシャルリスニングでは、アンケート調査の不完全さをすべて取り払い、真の評価を引き出せます。
また、自社に関してだけでなく競合他社に関する情報も得られますし、海外の企業の情報を得ることも容易です。

消費者ニーズ

ソーシャルリスニングを実施することで消費者ニーズを調べることが出来ます。
例えば、新商品開発の場合や新市場開拓の場合、そこにマーケットがあるのか、消費者ニーズが存在するのかを把握できます。
新規参入する時は、市場調査し勝算があるのかないのか把握することが最重要課題です。
ソーシャルリスニングを有効に活用すれば、消費者の声を分析し、購買行動を詳しく知ることでその有無を非常に高い確率で判断することが可能となります。
参入する市場にチャンスがあるのかないのか分かります。

また、すでにビジネスを展開している競合他社の情報を集め、競合の成功要因を把握することも出来ます。
ソーシャルリスニングで競争力をつけてから参入できれば、勝率を高めることが出来ます。

広告宣伝の費用対効果

広告やキャンペーンの結果測定に、ソーシャルリスニングを活用している企業は多いです。
解析ツールを使えば

  • リーチ数
  • コンバージョン数

などの定量データは分析できます。
しかし、

  • 実際に消費者がどのような感情を抱いたのか
  • プロモーションはどのように受け止められたのか

を知る手段はソーシャルリスニングで分析する以外ありません。
ポジティブなのかネガティブなのか、数値からでは判断できない部分をソーシャルリスニングで補完することで、相対的な効果測定が可能となります。

リスク回避の手段

ネガティブな投稿から把握できるのは、自社に降りかかる可能性のあるリスクの火種です。
燃え上がる前に早期に見つけて消し止めておくことで、社会的信用を失うような事態を回避することが重要です。
また、悪意がなくても誤用のケースが見受けられれば、重大なトラブルを未然に防げる可能性もあります。

Instagramでソーシャルリスニングを活用するメリット

マックブックに表示されていることを説明している画像

ソーシャルリスニングのメリットはたくさんあります。
Instagramでソーシャルリスニングを活用するメリットについて解説します。

ブランディングに繋げられる

自社のブランドや商材に対する評判を知ることは、消費者が抱いているブランドイメージを客観的に把握し、俯瞰することに繋がります。
意図しない方向の場合もありますが、企業の未来にとってよいことなのか、よくないことなのかを冷静に判断できる材料を得られるのは大きなメリットです。
また、すでにブランディング戦略を仕掛けているなら、戦略効果がどの程度発揮されているかを知ることが可能です。
単に個々の商品やサービスの評判を知るだけでなく、ブランディングにつなげられるのがもっとも重要なメリットです。

潜在ニーズを読み解ける

消費者ニーズには、

  • 顕在ニーズ
  • 潜在ニーズ

の2種類あります。
顕在ニーズは、すでにはっきりと認められているため把握しやすいニーズですが、ビジネスに大きな期待があるのは潜在ニーズの方です。
特に、競合他社がまだ気付いていないなら大きなチャンスになります。
Instagramの投稿には、日常の何気ない風景が切り取られていることが多く、その生活環境やキャプション、フォロワーのコメントなどから、求められている潜在ニーズを読み解くことがポイントと言えます。
例えば

  • 「製品はデザインがとても気に入っているけれど、サイズが大きすぎる」
  • 「お得だけど、重いのが玉にキズ」

などといった何気ない言葉の中に、どれだけたくさんのヒントがあるかは計り知れません。
ユーザー本人すら意見とは気付いていない貴重な声が得られてこそ、ソーシャルリスニングを実施するメリットがあります。

トレンド予測ができる

トレンドを読み切るにはマーケターの経験やセンスが必要ですが、InstagramをはじめとするSNSの話題は世間のトレンドと同調しています。
インフルエンサーとして認められているインスタグラマーの発言は特に注目すべきですが、常にもっとも鮮度の高い情報を広く正しく読み取ることで、トレンドが予測しやすくなるのがメリットです。
メリットを最大限享受するには、現在話題になっているモノやコトを追うのではなく、次を読むスキルを身につけることです。
すでに予想ではなく予兆を感じるべきとされるSNS時代なので、数多く情報に触れることでセンスを磨くのが一番の近道です。

ソーシャルリスニングで炎上や風評被害を避けられる?

炎上のイメージ
Instagramだけでなく企業がSNSを活用するときに、どうしても不安を拭い切れないのが炎上風評被害のリスクです。
ほとんどの場合が自社内の些細なヒューマンエラーを発端とし、信じがたいほどの大きなトラブルにまで発展しているケースです。
もしくは、自社は全く関係がないにも関わらず、業界や競合他社がミスを起こしたことで、業界全体がトラブルに巻き込まれる風評被害もあります。

つまり、自社が関わる関わらないには関係なく、現代は炎上や風評被害のリスクにさらされている時代だと理解することが重要です。
炎上することを踏まえたうえで、どのように対処すれば被害を最小限に抑えられるか、まずはノウハウを身につけることから始めます。

もっとも意識すべきなのは、とにかく「早く」「適切に」「行動に出る」ことです。
何が起こっているか迅速に状況を把握し、取るべき行動が取れた企業は、実際に被害をほとんど受けずにクリアできていることが大半です。
ただし正しい初動を取ることはそう簡単ではなく、大手企業であろうと間違った行動で火に油を注いでしまう事例は後を絶ちません。

ソーシャルリスニングは「転ばぬ先の杖」

ソーシャルリスニングを実施してさえいれば、被害は避けられるというほど簡単ではありません。
ただ、ソーシャルリスニングは常にSNSの情報を追っており、継続してチェックしているためリスキーな変化に即刻反応できるのは事実です。
被害を受ける状況になった際には即座に察知し、自社がどのような状況にあるかを冷静に判断することが可能となります。
もっとも恐れるべきは、炎上状況になっていることすら「知らない」「気付かない」「何もしないまま時間が経つ」ことです。
迅速な対応を取るためには継続的な観測で素早く火種を見つけ、ネガティブな情報を拡散させないよう即座に対策を打つことに尽きます。
ソーシャルリスニングは転ばぬ先の杖であり、たとえ転びそうになっても耐えられる予防策を手に持つことです。

ソーシャルリスニングを効果的に実施する方法

白い机の上にあるコーヒーとノートパソコンとメモ帳とiPhoneの画像
ソーシャルリスニングを実施するために企業が行うべきことをまとめます。
ソーシャルリスニングは、単にSNSから情報を収集すればよいわけではありません。
SNSに散らばるビッグデータを効果的に活用するために押さえておくべきポイントについて解説していきます。

目的を明確にする

ビッグデータは長らく使い道に頭を悩ませる企業が多かったように、実に膨大なデータの塊であり、容易に取り扱えるものではありません。
ソーシャルリスニングを開始するのであれば、まずどのような情報をどのように収集するかを決めるため、目的を明確に定める必要があります。

とてもシンプルに、何のためにどんな情報を集めたいのかを考えます。
そして、集めた情報はどうやってビジネスに活かすかも明確にすることが大切です。
陥りやすいのは、とにかくなんでもいいからあらゆる自社の/商品やサービスの/ブランドの評判が知りたいという目的です。
確かにどんな評判でもたくさん集めたいと考えるのはもっともですが、今後の具体的な目的につなげなければ意味がなくなってしまいます。
例えば、メーカーが今ある製品カラーバリエーションを絞り込むために、どの色が人気/不人気なのかを知りたいと言うなら、具体性を伴うビジネスチャンスにつながります。
バージョンアップするときに、加えるべき機能や必要ない機能を洗い出すということが有効です。
実際にどのような使われ方をしているか、市場のユーザーにしか分からないことだからです。

分析指標を明確にする

目的が定まったら、達成できる種類のデータを取得できるようにします。
例えば、ソーシャルリスニングでは、テキストからブランド名や商品名、どのようなハッシュタグがつけられているかを調べて、どのようなフレーズが使われているかポジティブ/ネガティブ含め集められます。
もちろん、ビジュアル面では画像や動画のデータから、ロゴや商品画像、撮影された場所などを知ることが可能です。
分析指標を明確にすれば、収集したいデータを過不足なく集めて分析できます。
通常のアナライズと同様、

  • 閲覧数
  • リーチ数
  • ユーザー属性

などの数値データを収集することもできます。

セグメントを明確にする

マーケティングで重要となるセグメントを明確にしておきます。
なるべくたくさんの情報が欲しいのは事実ですが、幅を広げると抽出に時間がかかり、情報の鮮度や重要度が下がる懸念があります。
不必要な情報で貴重な情報が埋もれてしまわないよう、できるだけ絞り込みをかけるのがコツです。
一般的に、ターゲットとなる年齢層や地域、ライフステージや生活水準などが基準になります。

収集頻度を設定する

データの収集頻度は重要なポイントです。
分析仕切れる範囲で、キャンペーンや広告などイベントに関連する場合はその期間に沿わせる、テレビCMなど一点集中の場合は期間を絞るといった設定が一般的です。
当然、頻度が高くなればなるほどデータは膨大になります。
有用な内容を抽出するにはフィルタリングなどが必要となりますが、手間がかかりすぎない範囲で適切に設定することが重要です。

データは見える化する

収集データは見える化してレポート作成します。
一般的に、データを見える化するには

  • ヒストグラム
  • バブルチャート

が使われます。

話題性がどれくらい継続するかを見ることで、施策を打つタイミングの参考にもなり、どのように捉えられているかを知るために、ポジティブ/ネガティブの見える化が重要です。
また、実際にどのような属性のユーザーに届いているか、どのようなコンテンツがどのようなターゲットに刺さったかを見える化すると、より効果的なPDCAサイクルが実行できます。
最新のソーシャルリスニングではAIが画像認識し、ブランドロゴをピックアップすることもできるようになっているので、Instagramでのデータ収集精度も上がっています。

ビジネスに繋げる

最終的には把握したデータをビジネスに繋げることが重要です。
ソーシャルリスニングの目的はあくまでマーケティング活用なので、綿密に分析したところで満足してしまわないよう意識してください。
企業アカウントを運用している場合は、今後の投稿や広告配信、インフルエンサーマーケティングなどの施策につなげても良いです。

ソーシャルリスニングで幅広い「本音」を活かそう

ポーズを取っている女性
ソーシャルリスニングはその名にある通り、ユーザーの声に耳を傾けることがもっとも重要です。
紹介してきたように、最大のメリットは幅広い「本音」を消費者から得られることです。

ソーシャルリスニングをすると、好意的なコメントもあれば耳の痛い指摘もあり、心ないネガティブな意見も出てきます。
生の本音を冷静に分析することで自社を客観視し、ビジネスを俯瞰で見られることは非常に有意義です。
また、今後のマーケティングに活かせるのはもちろん、思いがけず降りかかる火の粉を素早く振り払うリスクヘッジにもなります。
現代は、落ち度がなくてもトラブルや風評被害に巻き込まれるリスクがありますので、万が一の折にも迅速で正しい初動に移れる体制を整えることはとても大切です。

Instagram(インスタグラム)は、個人の自由投稿なので、集めた情報にはノイズも多く、データの精査は必須です。
AIの画像認識技術の精度が上がっているので、目的を定めしっかりフィルタリングした情報を活用し、新たなビジネスチャンスに活かすことは十分可能です。
SNS時代において非常に相性の良い手法なので、ぜひソーシャルリスニングに注目してみて下さい。

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