近年、SNSの発達により、多くの企業がインフルエンサーマーケティングを実施しています。
影響力のあるインフルエンサーを起用し、自社商材を宣伝してもらいます。
インフルエンサーマーケティングは、しっかりと施策設計を行わないと失敗します。
いきなり成功することは難しいくらい、難易度の高いマーケティング手法です。
しかし、成功確率を上げることは可能です。
失敗事例を知ることで、成功の確率を上げることが出来ます。
本記事では、インフルエンサーマーケティングの失敗事例を知り、失敗から学べることについて詳しく解説していきます。
目次
インフルエンサーマーケティングで失敗するとどうなる?
インフルエンサーマーケティングを失敗すると、どのような問題が発生するのか説明します。
失敗したという事実だけで終わることはなく、企業にとって大きな損失に繋がる場合もあります。
インフルエンサーマーケティングを失敗することで起こる問題は、以下の通りです。
- マイナスイメージが定着する
- 自社の信頼を失う
- 業績がダウンする
上記の問題について、それぞれ詳しく解説していきます。
マイナスイメージが定着する
自社の宣伝しているのは、インフルエンサーです。
宣伝が失敗することで、インフルエンサーのイメージが悪くなります。
しかし、インフルエンサーだけでなく、商品を宣伝している自社のイメージも悪くなります。
インフルエンサーが不祥事を起こしたり炎上することで、自社に関係なくてもイメージに直結することがあります。
自社の信頼を失う
インフルエンサーマーケティングの手法が適切でない場合は、自社の信頼を失う可能性があります。
例えば、ステルスマーケティングや悪質な商材の宣伝など、信頼を失う場面は数多く存在します。
一度信頼を失ってしまうと、再び信頼を取り戻すことは難しいです。
したがって、細心の注意を払い、慎重に施策を進める必要があります。
業績がダウンする
自社のイメージダウンや信頼の低下は、業績のダウンに繋がります。
宣伝した自社商材の業績だけでなく、企業全体の業績にも影響は及びます。
したがって、インフルエンサーマーケティングを行う際は、施策設計をしっかりする必要があります。
何度も確認し、不備が無いかどうか確認しましょう。
【12選】インフルエンサーマーケティングの失敗事例まとめ
インフルエンサーマーケティングの失敗事例について、12選紹介していきます。
ターゲットとフォロワーがマッチしていない
自社のターゲットとインフルエンサーのフォロワー層がマッチしていないと、宣伝効果を上手く発揮することは難しいです。
例えば、30代の女性向けコスメの宣伝をするために、50代のスポーツ系インフルエンサーを起用したとします。
宣伝したい層とインフルエンサーのフォロワー層は、ほとんどマッチしていません。
したがって、宣伝効果が薄くなります。
インフルエンサーの好感度が低い
インフルエンサーの中には、迷惑系や炎上系で人気を集めているインフルエンサーが存在します。
そのようなインフルエンサーを起用することで、宣伝しても自社商材に良いイメージを持ってもらいにくいです。
また、イメージダウンにも繋がります。
したがって、好感度の高くないインフルエンサーを起用することは避けましょう。
フォロワー買いをしている人を起用する
インフルエンサーの中には、フォロワーをお金で買っている「フォロワー買い」を行っている方がいます。
一見、フォロワー数が多く、影響力があるように見えます。
しかし、購入したフォロワーの多くは、
- 海外のアカウント
- 非アクティブなアカウント
- 乗っ取られたアカウント
など、エンゲージメント率に直結しないフォロワーが多いです。
したがって、フォロワー買いを行っている人を選定しないようにしましょう。
コンテンツの質が低い
自社商材を宣伝する為には、コンテンツの質が大切です。
コンテンツの質は、インフルエンサーを起用する前にしっかりと見極めましょう。
過去にどのような案件を行っているかで、コンテンツの質を確認することが出来ます。
コンテンツの質を向上させるためには、自然な形で普段の投稿に宣伝を組み込むかが重要です。
PRばかり行っているインフルエンサーの場合は、投稿一覧にPR投稿ばかり表示されます。
したがって、ファンからすると、宣伝だとすぐに分かり、購入へと繋がりにくくなります。
ギフティングのリスク
PR方法のひとつとして、ギフティングがあります。
ギフティングは、自社商品の提供を対価として、インフルエンサーに宣伝してもらう手法です。
低コストで実施できるため、多くの企業が行っています。
しかし、低コストで出来るからといって、多くのインフルエンサーに提供しすぎると、逆効果になります。
多くのインフルエンサーが同時に同じ商品について宣伝することで、購入意欲の低下に繋がります。
したがって、ギフティングを行う際は、どれだけの規模で行うかをしっかりと決定する必要があります。
ステマ疑惑
インフルエンサーマーケティングにおいて、最も注意すべきポイントのひとつは、ステルスマーケティング(ステマ)です。
ステマは、起用したインフルエンサーと企業側に認識が無くても、フォロワーからステマと認められることがあります。
一度フォロワーにステマだと認識されることで、ステマ情報が一気に拡散され、イメージダウンに繋がります。
したがって、「#PR」などの表記をし、企業から依頼を受けていることを明記する必要があります。
過剰表記による信頼失墜
自社商材を宣伝する際は、過剰表記による宣伝は禁止されています。
実際の機能や公海上の内容を記載することで、購入者から信頼を失うことになります。
また、
などに抵触しないように注意が必要です。
PR内容と商材の質のギャップ
PR内容と商材の質のギャップを出来るだけ無くしましょう。
例えば、商材の質に対しての金額が見合っていない場合は、消費者からの批判を集めます。
以下にギャップを無くして、正確に宣伝できるかが重要になります。
宣伝するインフルエンサーの規模は関係なく、どのインフルエンサーにも同様のことが言えます。
炎上
インフルエンサーマーケティングを行う場所は、基本的にはSNS上です。
SNSでは、様々な問題について配慮する必要があります。
SNSは、多くの人の目に触れるというメリットがあります。
言い換えれば、多くの考えを持つ人から見られていると言えます。
人気が高ければ高いほど、より多くの人の目に留まることになります。
したがって、炎上する可能性が高くなります。
インフルエンサーを起用する際は、
- インフルエンサーの規模
- 普段からの発言
- 投稿
など考慮し、炎上しないようにしましょう。
グローバル基準でのモラル
日本の企業が気を付けるべきなのは、グローバル基準でのモラルです。
特に、最近では、LGBTQや男女の区別など、配慮すべき点が多いです。
したがって、古い日本の企業では、まだまだグローバル基準のモラルについての理解が浅い場合があります。
どのような点に配慮すべきなのか、しっかりと理解しておく必要があります。
PRの乱立
PRの量を増やすことは、マーケティング効果の上昇と直結する訳ではありません。
逆に、PRの量が多いと、購入意欲の減少に繋がる場合があります。
また、自社で複数のインフルエンサーを起用すると、管理が難しくなる場合があります。
その結果、良質なコンテンツを維持することが難しくなります。
代理店の選定ミス
自社にインフルエンサーマーケティングのノウハウが無い場合は、代理店を利用することが多いです。
しかし、代理店の選定を間違えると、上手く効果を発揮できない場合があります。
代理店にも、得意分野が存在します。
自社の打ち出したい施策に対して、選んだ代理店が得意かどうかを見極めることが大切です。
インフルエンサーマーケティングの失敗の原因を考える
インフルエンサーマーケティングの失敗の原因について考えることは大切です。
では、どのような失敗の原因があるのか、いくつか例を紹介します。
リサーチ不足
リサーチ不足によって、ターゲットとフォロワー層がマッチしない場合があります。
また、思わぬトラブルの原因になる場合もあります。
マーケティング施策を実施する前は、しっかりとリサーチすることが大切です。
また、自社のターゲットに加えて、インフルエンサーについてのリサーチも重要です。
起用したいインフルエンサーのフォロワーの属性や投稿内容など、自社にマッチしたインフルエンサーなのか見極めましょう。
そして、過去のPR履歴がある場合は、どのようなPRを行ったのか確認することも大切です。
インフルエンサーの選定ミス
インフルエンサーの選定ミスは、失敗の大きな原因のひとつです。
ターゲットとフォロワーがマッチしないだけでなく、魅力的なPR活動を行えるかも見極めましょう。
事前に起用するインフルエンサーについて、明確にしておくことが大切です。
また、社内で起用するための基準を設けて共有しておくことで、選定ミスを防ぐことが出来ます。
インフルエンサーとのコンタクトが不十分
インフルエンサーを選ぶことが出来ても、魅力的なPRが出来なければ意味がありません。
投稿内容によっては、宣伝自体がマイナスの影響を生み出す場合があります。
適切なPR投稿をしてもらうためには、インフルエンサーとコンタクトを取ることが大切です。
事前に自社商材について共通認識を持つことで、期待通りのPRをすることが出来ます。
自社のリソース不足
インフルエンサーマーケティングを行う場合は、
- 人員
- 費用
- 時間
など、適切な環境が整っていることが大切です。
適切な環境が整っていない場合は、施策が失敗に終わることがあります。
また、リソースの確保には、知識やノウハウを持つ人員も必要となります。
したがって、自社でインフルエンサーマーケティングを行うことが難しい場合は、外注することがおすすめです。
インフルエンサーマーケティングを失敗しないためのポイント
インフルエンサーマーケティングの失敗について、様々なことを解説してきました。
では、解説してきた失敗を踏まえて、失敗しないためにはどうすればいいのか解説していきます。
マーケティングリサーチを徹底的に行う
インフルエンサーマーケティングを行う時は、徹底的にリサーチを行いましょう。
リサーチすべき点としては、
- 競合他社のマーケティング事例(成功例・失敗例)
- 競合他社が起用しているインフルエンサーについて
- 他社が実施しているキャンペーン
- 自社のインフルエンサーの候補について
などがあります。
競合他社が、どのような内容で成功して、逆にどのような点で失敗しているのかリサーチしましょう。
リサーチすることで、自社のマーケティングに生かすことが出来ます。
また、どのようなインフルエンサーを起用しているかをリサーチすることも大切です。
自社でインフルエンサーを起用する際の参考になります。
そして、キャンペーンをリサーチすることも大切です。
キャンペーンは、自社のファンを作るための簡単で効果的な方法です。
最後に、自社のインフルエンサー候補についてリサーチすることを忘れないようにしましょう。
- 自社のイメージに合っているか
- ファン層はターゲットとマッチしているか
- 適切な投稿を行っているか
- フォロワー買いを行っていないか
- PR履歴はあるのか
など、リサーチすべき点は様々です。
ターゲット層に適してインフルエンサーを選定する
自社に適したインフルエンサーを選定することは重要です。
そして、自社に適したインフルエンサーを選定するためには、ターゲットを明確にする必要があります。
インフルエンサーの選定は、
- マーケティングの目的を決定する
- ターゲットの言語化
- インフルエンサーの選定
という順番で行いましょう。
マーケティングの目的を決定するためには、
- 自社の認知拡大
- ブランディング
- 売上向上
- 見込み客の獲得
など、どのような目的なのかを具体的に決定しましょう。
マーケティングの意図や商材の魅力を理解してもらう
宣伝を行う際は、インフルエンサーに普段と変わらないように宣伝してもらうことが理想です。
販促感を全面的に前に出すと、購入意欲の減少に繋がります。
したがって、自然な状態で宣伝してもらうためには、マーケティングの意図や商材の魅力を理解してもらいましょう。
また、インフルエンサーを起用した理由なども、直接伝えることにより、モチベーションの向上などに繋がります。
しっかりと商材について理解してもらえることで、インフルエンサー自身の投稿の形で宣伝してもらえます。
したがって、事前にしっかりとコンタクトを取ることが重要です。
インフルエンサー代理店に依頼する
自社でインフルエンサーマーケティングに割けるリソースが不足している場合は、代理店に依頼しましょう。
代理店は、インフルエンサーの選定やPR投稿の監修など、全てを行ってくれます。
初めて施策を打ち出す場合は、代理店に依頼して、どのように施策が行われたのか見本にするのがおすすめです。
また、代理店に依頼すると、費用が発生します。
しかし、費用対効果を考えると、非常に効果的だと言えます。
自社で全て行う場合に比べて、代理店はリスクが少なく、より高い効果を期待することが出来ます。
まとめ
インフルエンサーマーケティングを失敗すると、自社のイメージダウンに繋がります。
また、業績の悪化にも繋がる場合があります。
失敗する原因としては、
- リサーチ不足
- インフルエンサーの選定ミス
- インフルエンサーのコンタクトが不十分
- 自社のリソース不足
などがあります。
インフルエンサーマーケティングを行う際は、事前にしっかりと計画をすることが大切です。
計画したうえで、リソースが不足している場合は、代理店へ依頼しましょう。
代理店に依頼することで、高い効果に期待することが出来ます。
依頼には費用が発生しますが、費用対効果で考えると非常におすすめです。