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インスタグラムのARエフェクトとは?
インスタグラムのストーリーズ投稿やビデオチャットで、今注目したい演出が、ARエフェクトです。
ARは、Augmented Realityの略で、日本語に翻訳すると「拡張現実」となります。
具体的には、撮影したリアルな画像にリアルではない画像をミックスできる技術です。
ARエフェクトをインスタグラムで存在感が増しているストーリーズに活用し、様々な演出をするのがブームになっています。
例えば、自分の部屋に天蓋つけの豪華なベッドを仮想で配置することもできますし、自分の顔に眼鏡の画像を合わせることで、まるで本当に眼鏡をかけているように見せることもできます。
通信が5Gになったことで、ARエフェクトを付与した画像を使う遊びは、今後どんどん活性化すると予想されています。
どのような発想で面白いインスタグラム投稿をするか、みんなアイデアを練って模索している段階です。
ポイントは「ARエフェクト・フィルター」と「Spark AR」
インスタグラムには、ARエフェクト・フィルター機能があります。
ARエフェクト・フィルター機能を使って簡単に撮影動画を加工し、ARエフェクトを付けることが可能です。
例えば、画面いっぱいに花びらを舞わせる、キラキラした光の演出をプラスすることができるなど、とても簡単にワンタッチでできるうえに、画面が華やかになるのが魅力です。
しかも、このARエフェクト・フィルターを自作できるサービスが2019年8月14日から開始されていて、多くのユーザーがカメラエフェクトを作ってストーリーズに公開しているのです。
この自作可能なフィルターが、Spark ARです。
Spark ARとは?
Spark ARとは、Facebook社が提供しているARエフェクトで、エフェクトを作成するツール「Spark AR Studio」は無料公開されています。
操作も簡単で、作成したSpark ARは申請することで、インスタグラムのストーリーズだけでなくFacebookでも公開できます。
動画を自由に加工できるこの仕組みを利用し、多くの企業が、すでにSpark ARを活用したプロモーションを展開しています。
2020年8月には、スターバックス・コーポレーションがコンビニで発売を開始した「スターバックスピーチピンクフルーツwithピーチジェリー」に合わせてエフェクトを配布し、話題になりました。
このARエフェクトは「もっとピーチなARフィルター」というストーリーズ用カメラエフェクトです。
使用すると商品パッケージからイラストが飛び出すエフェクトと、顔に桃とサングラスが表示されるエフェクトの2種類が用意され、利用にはスターバックス公式アカウントへのアクセスを求めました。
こうした楽しい遊び心あるプロモーションにもSpark ARはマッチし、より強い拡散性をもつ広告手段となります。
今後も積極的に活用する企業が増えることは、間違いないです。
インスタグラムのARエフェクトのメリット
投稿する側も閲覧する側も、視覚的に楽しいインスタグラムのARエフェクトは、生活に身近なストーリーズに高い親和性を発揮する技術といえます。
企業が活用することを考えた場合、どのようなメリットを得ることができるでしょうか。
話題性と拡散性の提供
動画撮影は撮るだけでも楽しい遊びだからこそ、多くのユーザーが積極的に活用しています。
動画コンテンツに企業ならではのARエフェクトを追加して提供することで、ユーザーにより多くの楽しさを提供することができます。
話題性があるので、参加者が増えます。
参加者が増えることで、拡散性も得ることができます。
そのため、今まで興味を示していなかった層が注目するきっかけにもなります。
特に人の顔とエフェクトをミックスさせやすいため、商材とともに露出したいインスタグラマーを呼び込みやすくなるメリットがあります。
疑似体験の提供
ARエフェクトを活用した最大のメリットは、自社の商品を実際に身に着けた姿をユーザーが疑似体験できることです。
眼鏡の試着、服や靴、時計やジュエリーの試着など、現実には幅広く実施するのは難しいトライも、簡単に実施できます。
画像技術が飛躍的に上がったため、ARフィルターをオンしたカメラで撮影するだけで、本当に試着しているかのように見えるのは、大きなメリットです。
ARエフェクトがきっかけで商品が気に入れば、購入に繋がりやすいです。
また、拡散による宣伝効果も期待できます。
ブランディング
ARエフェクト・フィルターは、まだまだ新しい技術のため、企業からサービスが提供されると、とにかく試してみたくなるユーザーは非常に多いです。
これまでインスタグラムには無かった体験ですので、多くのインスタグラムユーザーが、AR技術には興味津々です。
ユーザーにとってはマンネリ化しやすい日々の投稿において、Spark ARが大きなインパクトと話題性を提供してくれる良いネタにもなります。
したがって、Spark ARを利用することで宣伝効果としても上々です。
ARエフェクト・フィルターの申請方法(作成方法)
ARエフェクト・フィルターの申請方法・作成方法について解説します。
アイデアは必要ですが、作業自体は難しいものではありません。
手順
- 必要物を準備
- ARエフェクト・フィルターの作成
- 公開申請
ステップ1:必要物を準備
ARエフェクト・フィルターを作るのに必要な物
- パソコン
- Spark AR Studio
- Facebookアカウント
- Instagramアカウント
- 画像編集ツール(Photoshopなど)
以上の5点が必要となります。
ステップ2:ARエフェクト・フィルターの作成手順
まずSpark ARを開くとログイン画面が出ます。
Facebookアカウントでログインします。
「+ Create New Project」で編集画面を開きます。
「Blank Project」を選択します。
Assetパネルから「+Add Assets」を選び、「Import from Computer」で使う画像などを取り込みます。
次に「+Add object」を選び「Facetracker」を選びます。
再度「+Add object」を選び「faceMesh」を選んでください。
faceMeshを選んだまま「Materials」の「+」をクリックし「Create new materials」を選びます。
Materialを選んだまま「Texture」で色の調整などをしましょう。
ここで最初に取り込んだ画像を選択することで、デザインを取り込んだ画像にすることができます。
「Test on Device」でインスタグラム「Send」を選ぶと、インスタグラムに作成したエフェクトが送られます。
以上で基本的な作成は完了です。
ステップ3:公開申請
作成したARエフェクト・フィルターをストーリーズで使うためには、申請が必要です。
申請は、Spark AR Hubから可能です。
一概にいえませんが、承認までは少なくとも10日はみておきましょう。
承認されれば、エフェクトギャラリーにも掲載されます。
参考になるSpark ARの活用事例
Spark ARの作成は、慣れてしまえば簡単にできます。
難しいのはどのようなアイディアで作成するかですが、すでに公開されている世界中のSpark ARから参考にすると良いです。
キャラクターを登場させる
リアルには何もない空間にキャラクターなどを登場させるSpark ARは、とても多いです。
企業であれば自社のキャラクターや商品パッケージに描かれているキャラクターなどを登場させることで、ユーザーにより親近感をもってもらうブランディングにもなります。
セルフィーにエフェクトをプラスする
自撮りするとキラキラとした光で演出してくれたり、花が咲き乱れたりするタイプも定番です。
可愛い雰囲気が多く、若い女性がターゲットにできます。
音声効果を与える
話し声がガラガラ声になるなど、ボイスチェンジャー的なエフェクトをプラスするタイプです。
思わず遊んでみたくなるアイディアで、年代を問わず人気を集めます。
ARエフェクトはエフェクトギャラリーから探すこともできますし、作成者のアカウントをフォローすると利用することができます。
面白いSpark ARを提供することで、ギャラリーからフォロワーを獲得するという方法もあります。
インスタグラムのARエフェクトは遊び心をフル活用すべき
企業がインスタグラムのARエフェクトを提供するなら、宣伝広告効果を狙うのはもちろんとしても、ユーザーに「面白い」「やってみたい」と思ってもらえる遊び心が大切です。
試着などは実用性も高いアイディアですが、何より話題になること、楽しんで好きになってもらうことを優先するのが正解です。
ファンを獲得し、情報を拡散するためにも、多くの人がワクワクする楽しいARエフェクトをぜひ、作ってみて下さい。