ハロウィンキャンペーンを成功させる方法・ポイント
世界中で盛り上がりを見せているハロウィンは、お年寄りから子どもまで楽しめることや、特定の宗教色が薄いことから、誰でも参加しやすいイベントです。
特に、ハロウィンは仮装が最大の特徴なので、InstagramなどのSNSによって誰とでも手軽につながり、みんなで仮装を楽しめるのが今どきの風潮とマッチしています。
ハロウィンのキャンペーンは、
- フォトジェニックに楽しめる
- ハロウィンらしさ
- その企業ならではの特徴
が大切です。
3つのポイントをおさえ、ユーザーのお祭り気分を盛り上げるため「一緒にハロウィンを楽しもう!」というメッセージが伝わる企画には、多くの参加者が集まります。
ユーザーの目線に合ったキャンペーンを行うことで、企業のアピールや販促の向上につながります。
フォトジェニックに楽しめる
Instagram(インスタグラム)には、数々の写真や動画が投稿されています。
飽和状態とも言えるインスタグラムで、人々の目を惹くためには「フォトジェニックな写真」である必要があります。
フォトジェニック(photogenic)とは、photo(写真)と-genic(~に適した)を掛け合わせた造語です。
「写真が映える」という意味で使われており「インスタ映え」と関連付けられます。
ハロウィンキャンペーンを成功させるためには、フォトジェニックに楽しめる要素を取り入れる必要があります。
ハロウィンらしさ
ハロウィンのイベントですから「ハロウィンらしさ」は必須です。
- かぼちゃ
- ドクロ
- がいこつ
- こうもり
- 幽霊(ゴースト)
などハロウィンを連想させるアイテムや衣装を使うことでハロウィンらしさを演出することが出来ます。
その企業ならではの特徴
ただ適当にキャンペーンを打ち出してもユーザーはなかなか参加してくれません。
他にもキャンペーンを実施している企業はたくさんあります。
そんな中で、自社のハロウィンキャンペーンを盛り上げるには「自社にしか出来ない魅力を出す」ことが大事です。
企業の商品やサービスを連動させてキャンペーンの内容を設計すると成功に近づきます。
他社が真似できないような自社の魅力を全面に打ち出しましょう。
ハロウィンInstagramキャンペーンの成功事例まとめ
Instagramを活用したハロウィンキャンペーンについて、過去の成功事例を紹介します。
成功事例から学べることはたくさんあります。
今後、ハロウィンキャンペーンを打ち出そうと思っている企業はぜひ参考にしてみて下さい。
ドン・キホーテ公式(@donki_jp)
「ドンキー」の愛称と、宝探しをするような店内のレイアウトで親しまれているディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営する株式会社ドン・キホーテが2018年に行ったハロウィンキャンペーンです。
ドン・キホーテのキャンペーンは、2018年9月14日から10月31日までの期間に、ハロウィンをテーマにした写真をInstagramにアップして応募するスタイルをとりました。
ハロウィンにちなんだ写真であればなんでもOKで、
- 「#ドンキでハロウィン」
- 「#ハロウィン」
をつけるだけの応募条件でした。
ここで特筆すべきは、企業が行うキャンペーンでありながら、応募条件にドン・キホーテで扱う商品を使ったキャンペーンであるという縛りをつけていないことです。
ドン・キホーテの取扱商品は何千品とあることから、確認作業が困難であることも関係しているのかもしれません。
応募のハードルの低さと、最優秀賞「ドン・キホーテグループの商品券50万円分」、優秀賞「ドン・キホーテグループの商品券10万円分」と高額の賞品や、最も多くの「いいね」を獲得した投稿には「いいね賞」を設置したことによって、ドン・キホーテのハロウィンキャンペーンは大いに盛り上がりました。
ビアードパパ(@beardpapa_official)
シュークリーム専門店として知られている「ビアードパパの作りたて工房」を運営する「株式会社麦の穂」が行った、Instagramのハロウィンフォトコンテストキャンペーンです。
キャンペーンの参加条件は、
- 「ビアードパパの作りたて工房」の公式Instagramアカウントをフォローすること
- 「ビアードパパの作りたて工房」に関する写真に、ハッシュタグ「#ビアパパハロウィン」をつけて投稿すること
でした。
ビアードパパのキャンペーンは、Twitterからの参加も可能であることや、実店舗のうち3ヶ所にハロウィンフォトスポットを設置し、SNSと実店舗を連動させたことが特徴でした。
SNSと実店舗の連動によって、フォロワーの獲得と集客アップに大きく寄与し、売り上げ増加につながりました。
ビアードパパのハロウィンフォトキャンペーンは、
- 若者やファミリー層に人気のイベントとSNSの活用
- 実店舗のフォトスポットを上手に活用すること
によって、自社のSNSのフォロワー数を増やし、売り上げを上げたいい例となっています。
賞品は、
- 「ビアードパパ商品券3000円分」
- 「ビアードパパ商品券2000円分」
- 「ビアードパパ商品券500円分」
を、応募者の中から抽選でプレゼントする形式でした。
玉川高島屋S・C公式アカウント(@tamagawa_sc_official)
玉川高島屋S・CはInstagramキャンペーン、「2018 玉川高島屋S・C HAPPY HALLOWEEN」を行いました。
玉川高島屋のキャンペーンは、2018年10月10日から2018年10月31日まで開催されました。
公式Instagramアカウント「@tamagawa_sc_official」をフォローした上で、
- 施設内に設置されたフォトスポットで撮影した写真
- 期間中に開催されるハロウィンパレードに参加した写真
を投稿することで応募ができました。
投稿の際に、
- 「#玉川高島屋sc」
- 「#ハロウィン」
を付けて投稿することが条件でした。
応募者の中から抽選で20名に「高島屋商品券(1,000円分)」が贈られました。
【公式】明治 おかしでHAPPY研究所(@okashihappy_jack)
明治製菓株式会社では、2018年9月11日~9月20日15:00までの応募期間で、ハロウィンキャンペーンを行いました。
明治製菓のキャンペーンは、アンケートに答えてキャンペーンに応募するものでした。
キャンペーンの賞品は、ハロウィンパーティへの招待やオリジナルグッズとお菓子の詰め合わせでした。
明治製菓株式会社では、自社のホームページで実施中のキャンペーンを見ることができ、ハロウィンに限らず、バレンタインデーやクリスマスなどのイベント的キャンペーン以外にも、多くのキャンペーンを実施しています。
セブン‐イレブン・ジャパン(@seven_eleven_japan)
日本の大手コンビニ「セブンイレブン」が実施したハロウィンのフォトキャンペーンです。
このキャンペーンは、2019年9月14日~10月31日23:59までにInstagramもしくはTwitterで参加できました。
Instagramの場合は、セブンイレブンの公式アカウントをフォローした上で、セブンイレブンのハロウィン関連商品や仮装した写真を「#セブンでハロウィン」をつけて応募します。
キャンペーンの特徴は、特設サイトで「#セブンでハロウィン」のタグづけされた応募写真をまとめて見られることです。
みんなが投稿した写真を見ることで、
- 投稿した写真を楽しむ
- キャンペーンへの参加を促す
- セブンイレブンに来店し、ハロウィン関連商品の購買を増やす効果
がありました。
「#セブンでハロウィン」キャンペーンの賞品は、抽選で40名様にQUOカードで大いに盛り上がりました。
animaLabo(あにまらぼ)公式(@animalabo_official)
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あにまらぼは、ペットや動物向けに薬やワクチンの開発・販売を行う「共立製薬株式会社」のグループ企業「共立商事株式会社」が運営しているペットのフォトコンテストサイトです。
あにまらぼが行ったInstagramフォトコンテストは、「#おばけ犬 お化け猫」というもので、2018年10月1日から2018年10月31日の間に開催されました。
コンテストのテーマは「おばけ犬おばけ猫」で、ハロウィンをテーマにしたペットの犬や猫の写真が募集されました。
公式Instagramアカウント「@animalabo_official」をフォローした上で、
- 「#animalabo」
- 「#おばけ犬おばけ猫」
を付けて投稿することでコンテストに応募することができました。
応募作品の中から金賞・銀賞・銅賞の作品が選出され、
- 金賞:QUOカード(5,000円分)
- 銀賞:QUOカード(3,000円分)
- 銅賞:QUOカード(2,000円分)
がプレゼントされました。
Dunkin’(@dunkin)
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アメリカ発祥の人気ドーナツブランド「Dunkin' Donuts(ダンキンドーナツ)」は、自社の商品パッケージをリサイクル・DIYしてハロウィンのお化けに変身させるInstagramキャンペーンを実施しました。
ダンキンドーナツのキャンペーン内容は、コーヒーカップをアレンジしてハロウィンモンスター作り、Instagramに投稿するというものでした。
- ダンキンドーナツのアカウントをタグ付け
- ハッシュタグ「#dresseDD」
と共に、Instagramへ投稿することでキャンペーンに参加でき、当選者には賞品は100ドルのギフトカードがプレゼントされました。
ハロウィンとは?
ハロウィンとは、カボチャをくりぬいて作ったランタンやお化け、妖怪、キャラクターなどへの仮装、「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ」と近所の家々を回り、お菓子をもらって歩くアメリカのドラマなどでお馴染みの光景です。
何となくワクワクするイベントのハロウィンですが、本来は、アイルランドやイギリスがあるヨーロッパ発祥のお祭りで、11月1日の、カトリックの聖人の日の前の晩に行われます。
11月1日の万聖節を「All hallow」といいますが、その前の晩ということで、All hallow evenを略して「Halloween」と呼ばれるようになったとされています。
もともとは、ケルト人が秋の収穫を祝福し、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのあるお祭りでしたが、古代ケルト、古代ローマ、キリスト教の文化が融合して、万聖節の前の晩に行われるようになりました。
しかし、古代ケルトでは、収穫を祝福するだけでなく、当時の新年である11月1日に神や悪い精霊が現れることと、大みそかである10月31日には亡くなった人の魂と悪霊、魔女などが街をさまようとされていました。
そのため、死者の魂や悪霊が家に入らないように、かがり火をたいていたそうです。
この行事自体は、日本のお盆を想像すると分かりやすいです。
今では、本来の宗教的行事としてはほとんど機能しなくなったお祭りですが、伝統的に使われていた色である黒とオレンジは、ハロウィンのメージカラーとして今も使われています。
日本のハロウィンは?
日本では、原宿にある老舗おもちゃ店「キデイランド」がハロウィン関連商品を1970年代に販売しましたが、イマイチ盛り上がらず、商業的にはよくありませんでした。
その後、1983年には、原宿表参道でハロウィンのパレードを開催しましたが、これもイマイチ注目を集めずに終わってしまいました。
しかし、1997年に東京ディズニーランドがハロウィンパレードを開催したことによって、一気に注目を集めるようになりました。
その後、神奈川県川崎市や福岡県北九州市、香川県高松市などが町おこしを兼ねてハロウィンイベントを開催し、大いに盛り上がっています。
また、毎年、東京の渋谷スクランブル交差点では、仮装を楽しむ人であふれ、警察が出動する事態にまで発展しています。
このように、日本でのハロウィンは、宗教的儀式ではなく、仮装をして楽しむお祭りとして認識され、若者やファミリー層を中心に、親しまれるイベントにまで発展しました。
日本でハロウィンが人気になった理由と今後の予測
もともと日本人は、お祭りが大好きな人種です。
そのため、仮装をして楽しむというコンセプトがピッタリ合ったのです。
また、InstagramやTwitterなどのSNSに、仮装姿の写真や動画を投稿して、多くの人とつながって盛り上がるスタイルが受けています。
テレビや雑誌などのメディアも多く取り上げていることから、ハロウィンの関連商品の売り上げも伸び、多くの企業が便乗してさらに盛り上げている状態になっています。
そのことを如実に語っているのが、日本記念日協会のハロウィンの累計市場調査結果です。
ハロウィンの累計市場規模は、2005年が約120億円でしたが、2018年には約1230億円と、驚くほどの伸び率です。
今後もハロウィンの市場規模は拡大する可能性が高く、数年後には2000億円規模にまで成長するといわれているほどです。
世界のハロウィンイベント
世界各国、それぞれの国によって異なるイベントが開催されます。
これから国別に紹介します。
アメリカ
ヨーロッパが発祥のハロウィンですが、世界的に人気となった元はアメリカです。
アメリカでは、大人や子どもだけでなく、ペットも仮装して盛り上がります。
ハロウィンの1ヶ月前から、家にカボチャのランタンや魔女、妖怪などのホラー風飾り付け、仮装用の衣装、子どもたちに配るお菓子を準備します。
幼稚園や保育園、小学校では、子どもたちによる仮装パレードやお菓子交換を行い、仮装で出勤する大人たちもいます。
日本では考えられませんが、仮装チャンピオンを決めて、賞金を出す会社もあるほどです。
中学校や高校では、パレードを行うことはありませんが、仮装して登校する先生や生徒もいます。
大学生や若者は、ホームパーティーやクラブで仮装して大盛り上がりです。
ハロウィンの代表的な光景として目にするのが、夜になると仮装した子どもたちが、プラスチック製のカボチャのバケツを持って、近所を訪問してお菓子をもらうことです。
このときの合い言葉「トリック・オア・トリート!(お菓子をくれなきゃいたずらするぞ)」はとても有名です。
訪れる家は、玄関前にカボチャのランタンが置いてある家限定だそうです。
アイルランド
ハロウィン発祥の地とされているアイルランドでは、10月最終月曜日から1週間ほど学校が休みです。
ハロウィンである10月31日は、死者たちがこの世をさまようので、悪霊を祓う行事と秋の収穫を祝う伝統行事が行われます。
街全体がハロウィンのお祭りで盛り上がり、昼はアップルボビングゲームや近所の家を訪れて、ナッツや果物をもらいます。
家庭では、ハロウィンの定番お菓子バームブラックを食べて占いを楽しむなど、アメリカのような大騒ぎではありませんが、同じように仮装して、それぞれがハロウィンを楽しんでいます。
台湾
台湾も日本と同じように、仮装を楽しむイベントとして浸透してきています。
街中でハロウィングッズを売る店や、ハロウィンらしい装飾をするカフェなどが目立ちますが、何もしていない店も多いという感じです。
台湾には、アメリカやカナダに留学していた人たちも多いので、アメリカのような盛り上がり方をします。
そのため、クラブでの盛り上がりも年々盛んになっていますが、日本のように、「この場所に来ればみんなで仮装を楽しめる!」という場所はまだないようです。