目次
Instagramで実施されたオリンピックのキャンペーン成功事例まとめ
企業がInstagram(インスタグラム)で行ったオリンピックのキャンペーン事例を紹介します。
どのような方法でオリンピックをキャンペーンへ活用したのか、参考にしてみてください。
日本コカ・コーラ株式会社
コカ・コーラのインスタを利用したキャンペーンは、「#みんなの聖火リレー SNSフォトコンテストキャンペーン」です。
キャンペーンの主な内容は、オリンピックで唯一、一般の人が参加できる聖火リレーを使っています。
聖火リレーを使ってキャンペーンを行っている企業は他にもあります。
しかし、「地元のルートを自慢する」がテーマとなっているため、ユニークなキャンペーンとして注目を集めました。
コカ・コーラのキャンペーンの参加条件は、
- 聖火リレーのルートでコカ・コーラ社の製品と一緒に写真を撮ること
- #みんなの聖火リレー(#Hope Lights OurWay)、#チームコカコーラ(#TEAMCocaCola)のハッシュタグを付ける
- 地元のルートを自慢する
となっています。
企業として一番大切なのは、自社製品と一緒に写真を撮って、投稿してもらうことです。
自社商品と一緒に写真を撮ってもらうことで、インスタを見る人たちに向けて自社製品のアピールすることが出来ます。
また、参加する人たちが自分の地元を自慢ため、とても盛り上がるイベントとなっているのが特徴です。
参加した人たちが、一丸となって「東京オリンピックを盛り上げよう!」という気持ちになり、絶大な効果を生むことになりました。
NTT
NTTが行ったキャンペーンは、「CONNECTING WITH SMILESプロジェクト」です。
キャンペーンの参加条件は、
- インスタやTwitterの公式アカウントをフォローする
- 「#TEAMNTT」や「#SMILE」、「#都道府県」のハッシュタグをつけて投稿する
となっています。
特に、「#都道府県」をつけて投稿することで、
- 投稿された笑顔の写真や動画
- 選手への応援
- 地元、故郷へのメッセージ
がハッシュタグに付けられた都道府県を走行しているNTT2020トレーラー大型ビジョンへ流れます。
したがって、自分たちもオリンピックに参加している気分が味わえます。
参加条件は、特定のブランドや企業がわかるロゴなどが映り込まないようにするだけで、誰でも参加できます。
NTTのキャンペーンによって、みんなで聖火を持って走っている人や、離れ離れになっている身近な人たちへメッセージを送ることが出来ます。
キャンペーンを通して、多くの人の笑顔とエールを送るキャンペーンは、通信業界ならではと言えます。
キャンペーンの景品としては、
- 国産和牛カタログギフト
- オリンピック観戦チケット
- 1万円のギフトカード
- オリジナルオリンピックトートバッグ
などです。
日本生命
日本生命が行ったオリンピックキャンペーンは、「#みんなの聖火リレー フォトコンテスト」です。
絆スポットをテーマに、
- Instagram(インスタグラム)
- Twitter(ツイッター)
の2つのSNSでキャンペーンを展開しました。
キャンペーンの参加条件は、
- 「#みんなの聖火リレー(Hope Lights Our Way)」や「#日本生命(#nissey)」のハッシュタグを付ける
- 「大切な人と絆を深めた思い出の場所」や「思い出の場所に関するエピソードや想い」を綴って投稿する
となっています。
キャンペーンは、日本生命が聖火ランナーを募集した時のテーマ「大切な絆を、つなげよう」に起因しています。
たくさんの人の大切な想いをのせ、日本中に聖火として繋いでいくためのキャンペーンは、絆を感じた場所にスポットを当てています。
したがって、その人が感じた大切な場所を投稿するようになっています。
トヨタ自動車
トヨタ自動車が行ったキャンペーンは、「#みんなの聖火リレー SNSフォトコンテストキャンペーン」です。
キャンペーンのテーマは「地元愛」となっています。
したがって、キャンペーンの参加条件は、「#地元愛」や「#みんなの聖火リレー」というハッシュタグをつけてインスタやTwitterに投稿することです。
シンプルなキャンペーンですが、写真コンテストと銘打っているだけあり、クオリティの高い写真が集まっているのが特徴です。
投稿された写真は、トヨタ自動車の特設ページで見ることが出来ます。
他の人の熱い地元愛を感じることができ、面白いイベントとなっています。
また、行ったことの無い場所の素敵な写真を見ることで、旅行候補に挙がることがあります。
したがって、地域経済の発展に貢献できるメリットもあります。
アサヒビール
アサヒビールが行ったキャンペーンは、「アサヒビールの樽生商品の写真を撮って応募しよう!」です。
キャンペーンが実施された期間は、2018年の年末から2019年の年始にかけて行われました。
したがって、ターゲットは、忘年会・新年会で対象店舗を利用したユーザーであることが分かります。
キャンペーンの参加条件は、
- アサヒビールのインスタ公式アカウントをフォローすること
- アサヒビールの樽生商品の写真をアサヒビール公式アカウントをタグづけし、#アサヒビールで乾杯のハッシュタグを付けてシェアする
です。
キャンペーンの特徴は、東京オリンピックのゴールドパートナーであることを上手に利用した宣伝方法です。
東京オリンピックのゴールドパートナーであるアサヒビールは、東京オリンピックのロゴを使用することが出来ます。
そのため、東京2020オリンピックのロゴをつけた555mlジョッキ写真を投稿すると、応募口数が2倍になるようにしました。
またキャンペーンの賞品は、
- 東京2020オリンピック・パラリンピックのエンブレム入りバスタオル
- アサヒスーパードライ6缶
でした。
アサヒビールのキャンペーンは、東京オリンピックと直接的な関係はないものです。
しかし、オリンピックのロゴを使い、上手くアサヒビールの商品とオリンピックを関連付けることに成功しました。
オリンピックを上手く利用したキャンペーンを行えるのは、オリンピックのパートナー企業の強みです。
SK-Ⅱ
「P&G」でお馴染みの「プロクター・アンド・ギャンブル」は、オリンピックのワールドパートナーです。
そのP&Gの化粧品ブランド「SK-Ⅱ」が、世界最大の競争であるオリンピックに、真逆のメッセージを使ったことでキャンペーンに大きな反響がありました。
キャンペーンでは、「いつから美は競争になったのか?」と、美に対する意識について疑問を呈しています。
「No Competition」キャンペーンは、インスタユーザーの参加型ではなく、
- アメリカの体操選手
- 中国の水泳選手
- 日本の卓球選手
など、オリンピックに出場予定の女性アスリートたちによる「女性のそれぞれの美しさ」の定義を後押しし、美に対する競争を排するメッセージ性の高いプロモーションを展開しました。
SNSユーザーの参加型ではないため、賞品はありませんでした。
しかし、企業が持つ理念やポリシーを上手にアピールし、多くの共感を得ることが出来ました。
結果として、企業イメージのアップに繋がるキャンペーンになりました。
東京都
東京都は、インスタと共同で行ったキャンペーンを実施しました。
行ったキャンペーンは、「#MY TOKYO IS_____(マイ トーキョー イズ)」 キャンペーンです。
キャンペーンは、東京都の様々な風景を撮影した画像や動画の募集を行ったキャンペーンです。
キャンペーンの参加条件は、
- 東京ブランドの公式Instagramアカウントをフォローする
- 「#MYTOKYOIS」のハッシュタグをつけて投稿する
です。
キャンペーンの特徴は、
- 撮影したエリアや場所の位置情報をつけて投稿すること
- キャンペーンスタンプを貼り付けたストーリー投稿でも応募が可能
などがあります。
東京の良さをアピールしたキャンペーンは、賞品などの用意はされていませんでした。
しかし、参加した人は日本人だけでなく、多くの外国人や有名なフォトグラファー、インスタグラマー(インフルエンサー)も参加し、大きな反響を呼びました。
応募された中から選ばれた作品は、銀座蔦屋書店で行われたエキジビションで展示されました。
また、東京都のWEBサイトや、東京を訪れる旅行者に配布されるオリジナルブックに掲載されています。
オリンピックスポンサーの種類
オリンピックを開催する上で欠かせないのが、スポンサー企業です。
莫大な費用がかかるオリンピックでは、オリンピックに賛同する企業による協賛金が、とても大切な収入源のひとつになります。
また、協賛する企業にとっては、世界的にイメージアップを図れるチャンスとなります。
したがって、協賛の効果は絶大なものとなります。
企業がオリンピックに協賛するにあたって、
- ワイルドワイドオリンピックパートナー
- ゴールドパートナー
- オフィシャルパートナー
- オフィシャルサポーター
という4つの協賛方法があります。
それぞれの協賛方法について詳しく説明していきます。
ワールドワイドオリンピックパートナー
ワールドワイドオリンピックパートナーの正式名称は「TOP(The Olympic Partner)」です。
現在、
- トヨタ自動車
- コカ・コーラ
- ブリヂストン
- パナソニック
- オメガ
- VISA
- インテル
- サムスン電子
など、そうそうたる企業14社が名を連ねています。
ワールドワイドオリンピックパートナーは、国際オリンピック委員会(IOC)と契約しています。
ワールドワイドオリンピックパートナーの契約期間10年で、1業種1社と定められています。
また、併せて公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)とも契約することで、
- JOCシンボルアスリートの肖像を使用する権利
- JOCジャパンハウスで行われる選手団の記者会見
- JOCホームページでのパートナーロゴの露出権利
を得ることが出来ます。
記者会見などを行う際に設置されるボードなどに、企業のロゴが貼り出されることを意味します。
また、独占記事広告の提供を受けることができます。
オリンピック関連の映像が流れるたびに、企業のロゴなどを宣伝することが出来ます。
CMなどでも、大々的にスポンサーであることを謳い、オリンピックと絡めたCMを放送することが出来ます。
ゴールドパートナー
東京オリンピックのゴールドパートナーは、別名「Tier1」とも呼ばれています。
- アサヒビール
- アシックス
- キャノン
- エネオス
- 東京海上日動
- 日本生命
- NEC
- NTT
など、15社が契約を結んでいます。
ゴールドパートナーとワールドワイドオリンピックパートナーとの違いは、公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)と契約を結ぶことです。
また、1業種1社の規定を外すことで、同業種から複数のスポンサー企業を得ることが出来ます。
ゴールドパートナーの契約を結ぶことで、企業は、「JOCオフィシャルパートナー」などの公式呼称やJOCのマークを使用することが出来ます。
他にも、
- オリンピック関連の映像などの素材を使用可能
- JOCイベントや加盟団体とのタイアップ
- シンボルアスリートの肖像
- 大会期間中の日本代表選手の集団写真を使用する権利
- パートナーロゴの露出やオリンピック特集記事などにおける広告の掲載権
などの権利が与えられます。
上記の権利は、日本国内でのみ行使できるようになっています。
海外では、アサヒビールなどのゴールドパートナーが、オリンピックと絡めて広告を出すことは出来ません。
オフィシャルパートナー
オフィシャルパートナーは、「Tier2」とも呼ばれています。
東京オリンピックのオフィシャルパートナーとして契約しているのは、
- 味の素
- アース製薬
- キッコーマン
- JTB
- セコム
- 東京ガス
など、多岐にわたる企業32社です。
オフィシャルパートナーは、ゴールドパートナーと同様、1業種1社の縛りを排除しています。
したがって、同業者でも複数の企業がスポンサー契約を結ぶことが出来ます。
東京オリンピックのオフィシャルパートナーになると、日本国内限定で様々なシーンで東京オリンピックのオフィシャルパートナーであることを明言できます。
また、自社のCMなどに
- オリンピック日本代表公式応援マーク
- JOCネクストシンボルアスリートの肖像
などを使用することも出来ます。
しかし、パートナーロゴの露出は、ゴールドパートナーよりも少し制限がかかります。
JOCの広告出稿や選手の結団式、壮行会、解団式、記者会見などが対象となります。
オフィシャルサポーター
「Tier3」とも呼ばれているオフィシャルサポーターは、
- AOKI
- KADOKAWA
- 清水建設
- KOKUYO
- TANAKA
- 東部タワースカイツリー
など、現在20社が契約をしています。
オフィシャルサポーターの権利は、オフィシャルパートナーよりも制限があります。
まとめ
オリンピックの協賛方法や、キャンペーン事例について紹介しました。
オリンピックへの協賛方法は、大きく分けて4種類あります。
- ワイルドワイドオリンピックパートナー
- ゴールドパートナー
- オフィシャルパートナー
- オフィシャルサポーター
という協賛方法があり、協賛出来る条件が厳しいものから緩いものまで存在します。
協賛することにより、オリンピックを活用して、キャンペーンを打ち出す企業が多数存在します。
オリンピックへの関心が高まる中、自社の宣伝を上手くすることにより、大きな宣伝効果を生むことが出来ます。
また、写真の投稿に特化したインスタを活用することで、自社の宣伝が多くの人の目に触れることが出来ます。
新たなキャンペーンを打ち出す際は、キャンペーンとインスタの相性を活かしてみてはいかがでしょうか。