イーロン・マスク氏によってTwitterが買収されたことで、世界中でTwitterの代わりになるSNSを探しているユーザーは非常に多いです。
そして、現在「Twitterの代わりになるSNS」として注目を集めているSNSが、6年前に誕生したMastodon(マストドン)です。
世界中のTwitterを辞めたユーザーたちが、Mastodonに殺到しています。
本記事では、Mastodonについて詳しく解説していきます。
目次
Mastodonとは?
Mastodon(マストドン)とは、ドイツ人のプログラマーであるオイゲン・ロチコ氏によって2016年に立ち上げられたSNSです。
マストドンは、かつて存在した像やマンモスに似た大型哺乳類の名前です。
その名前から、Mastodonのロゴは象のようなイメージで作られています。
Mastodonの仕様は、Twitterと似ている部分が多いです。
ユーザーは、プロフィールを作成し、メッセージを投稿します。
また、フォローしているユーザーの投稿が、タイムラインに表示されます。
Mastodonの特徴
Twitterとの大きな違いは、Mastodonが
- ひとつの拠点で管理される
- ひとつの企業に所有される
ということが無いことです。
Mastodonは、分散型のオープンソースのソフトウェアです。
したがって、誰でも自由に「インスタンス」と呼ばれるサーバーを立ち上げられます。
- 職業
- 趣味
- 地理
など、実際に様々なテーマをベースにした膨大な数のインスタンスが存在しています。
管理者が独自のルールを設定し、スパムなど特定の内容の投稿を排除できます。
ユーザーは好きなインスタンスを選んで登録できます。
しかし、気に入らなければ、別のインスタンスに変更することが可能です。
また、インスタンス同士の緩やかの繋がりを「連合」と言います。
インスタンス内だけでなく、さらに広いつながりを作ることが出来ます。
そして、投稿できる文字数が500文字と、Twitterの140文字に比べて多いことが特徴的です。
広告が無いことも大きな違いと言えます。
さらに、Mastodonには、人気の投稿が上位に表示されるなどのアルゴリズムは存在しません。
タイムラインに表示される投稿は、全て時系列で表示されます。
Mastodonの登録方法
Mastodonの登録方法について解説します。
Mastodonの登録方法は、Twitterに比べて少し複雑です。
好きなインスタンスを見つける
Mastodonを使用するためには、属したいインスタンスを選びます。
今回は、日本で最も有名な「mstdn.jp」というインスタンスを選択します。
mstdn.jpは、大学院生の方が運営されているインスタンスです。
Mastodonがひとつの管理人や企業に縛られないという、良い見本になっています。
Mastodonに登録する
選択したインスタンスへ登録を行います。
赤枠の部分に
- ユーザーネーム
- メールアドレス
- パスワード
を入力し、チェックボックスにチェックを入れて「登録する」をクリックします。
登録したユーザー名から、ユーザーIDは「@ユーザー名@インスタンス名」というようになります。
ユーザー名を「snscloud」、インスタンスは「mstdn.jp」を選択した場合は、「@snscloud@mstdn.jp」というユーザーIDになります。
メールアドレスの確認
「登録する」をクリックすると、メールアドレスの確認メールが届きます。
「メールアドレスの確認」をクリックして、メールアドレスの確認を行います。
登録完了
登録が完了すると、Mastdoonを利用できるようになります。
Mastodonの使い方
Mastodonの使い方について解説します。
Twitterとは異なる機能が多く存在するので、ぜひ参考にしてください。
トゥートする
Mastodonでは、投稿することを「トゥート」と呼びます。
トゥートをする場合は、ホーム画面の左端の白い枠内に投稿内容を記入して「トゥート」をクリックします。
また、トゥートには、
- ファイルの添付
- アンケート
- 公開範囲の設定
- 警告文の追加
などの機能が存在します。
ローカルでトゥートを見る
画面右端のメニューから「ローカル」を選択しましょう。
ローカルでは、同じインスタンスに所属しているユーザーのトゥートが表示されます。
ローカルを確認することで、インスタンス内にどのようなユーザーが存在するのかを確認することが出来ます。
トゥートされる度にどんどん更新されていくので、投稿の流れを楽しむことも出来ます。
フォローする
Mastodonのフォローの方法は、Twitterと同様にユーザーページのフォローボタンをクリックすることでフォローすることが出来ます。
ユーザーページは、タイムラインに表示されているトゥートなどから移動することが出来ます。
他のユーザーをフォローすることで、「ホーム」のタイムラインへフォローしたユーザーのトゥートが表示されるようになります。
気になるユーザーをフォローしましょう。
トゥートへのアクション
Mastodonには、Twitterと同様にお気に入りやリツイート機能が存在します。
トゥートの下側に、5つのボタンが存在します。
左から、
- 返信
- ブースト(Twitterで言うリツイート)
- お気に入り
- 共有
- メニュー
となっています。
Twitterと仕様が似ているため、Twitterを使用していた方にとっては使いやすい機能です。
Mastodonはどんな人が使っているのか
Mastodonは、最近爆発的にユーザーが増加しています。
開発者であるロチコ氏によると、2022年11月7日の時点でアクティブトゥーターが100万を超えています。
ユーザーの中には、Twitterでイーロン・マスク氏になりすましたことで話題となった、コメディアンのキャシー・グリフィン氏もいます。
また、ニューヨークタイムズのコラムニストであるポール・クルーグマン氏は、Mastodonに関して以下のようにツイートしています。
So, I've opened a Mastodon account as a precaution against the possible Muskocalypse on this site: https://t.co/ybVhwQgsyC
Let me talk about motivation, which may be a bit different from other Twitterati 1/
— Paul Krugman (@paulkrugman) November 6, 2022
ツイートでは、「起こりうるマスカリプスへの予防措置」と書かれています。
マスカリプスは、「イーロン・マスク」と終焉するという意味の「アポカリプス」を掛け合わせた言葉です。
つまり、Twitterがイーロン・マスク氏によって買収されたことで、終焉を迎えると発言しています。
その予防措置として、Mastodonへ登録したとのことです。
一方で、ユーザー数が急増したことによって、写真や動画のアップロードが出来ないなどのサーバーの不具合が報告されています。
急激な負荷がかかる程、ユーザーが増えていることが分かります。
まとめ
イーロン・マスク氏によるTwitter買収によって、Mastodonにユーザーが殺到しています。
Mastodonのように、新たなSNSが登場する可能性は十分に存在します。
また、これからMastodonがTwitterのように大きな成長を見せる可能性も存在します。
今後のSNSの発展には、注目すべきだと言えます。
そして、ロチコ氏によると、「Mastodonに対する期待は、SNSを知ってもらうための良いチャンスだ」と発言しています。
過去にMastodonのような相互に繋がるサーバーネットワークが注目されることはありませんでした。
これからのSNSは、単一の企業によってコントロールされるのではなく、Mastodonのような様々なユーザーによって管理されるようになる可能性は十分に考えられます。