東京のメンズブランドで絶大な人気を誇るフェノメノン。先シーズンよりランウェイデビュー、展示会に訪れたバイヤー全員が買い付けるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長中だ。デザイナーのオオスミタケシさん自身が「前回よりもっと着やすくなった」と自負するコレクションは要チェックだ。
今シーズンのテーマについて教えて下さい。
オオスミ:僕はいつもそのとき聴いている音楽からインスパイアされるのですが、今回はサーフロックとウォッシュトアウトなどのチルウェーブ系、90年代のクラシックなハウスやトライバルハウスをよく聴いていました。とにかく夏っぽい感じを全面に出したくて。爽やかで爽快感のあるイメージの音楽ですね。
どのようにデザインに落とし込んでいきましたか?
オオスミ:たとえば、上はシャツをきっちり着ているけれど、下が(スカートのような)巻物で少し崩れているようなバランスは、南国の正装からヒントを得ました。現地のホテルのコンシェルジュの恰好とか。プリントに多用した三角のモチーフは、マオリ族のタトゥーをイメージしました。オーガンジーにプリントすることでタトゥー感が出たと思います。あとはハエですね。夏といえばハエじゃないですか(笑)。それで、"リアルな夏のえぐみ" をぜひ入れたかった。ハエのスタッズはもちろん特注で、ひとつずつ削り出して作っているのでキレイに見えるんです。
後半に登場した籐でできたベストが圧巻でした!
オオスミ:籐で服を作りたくてリサーチしていたところ、橋本昭通さんという籐工芸のアーティストに出会いました。普段は壷や空想上の動物といったオブジェを作られている方です。今回作っていただいたベストはとても手が込んでいるものなので、売るつもりはありませんが、あえて値段を付けるなら200万円くらい……。小物類は商品化します。
今回のショーも会場は満員、さらにJFW TV(JFW×USTREAM)での配信では視聴者数1,172人(ユニーク数)で世界第3位だったそうですね。
オオスミ:まだ2回目のショーでしたが、本当にたくさんの人に見てもらい、重鎮の方々にも多くお越しいただき、前回(2010-11年秋冬)以上に大きな反響がありました。
デザインについては、特に意識していたわけではないのですが、今回はシンプルで着やすくなったと言われます。前回は飛ばしていたところがあり、奇抜さがあったかもしれません。着るのが難しいと思われた人もいたと思いますが、今回はチョイスしやすくなったのではないでしょうか。
実は、海外での展開はすべて、前回のショー後に決まったんです。ショーを見た海外のバイヤーさんが翌日アポイントの電話をくれて、すぐにショールームに来てくれて、商品をオーダーしてくれました。今回も、海外のバイヤーさんの反応もすごく良かったです。
オオスミさんが、デザイナーになろうと思ったきっかけを教えて下さい。
オオスミ:やはり音楽がスタートです。中学の頃パンクロックが好きで、好きなアーティストと同じ恰好をしたくなって、服に興味が湧きました。そんなところから始まっているので、"音楽=洋服" というシンプルな法則は今でも変わりません。





